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「恋だけは、難しいんだよね」旅するスナックの帰り道に【東京・虎ノ門】

木曜日の夜に、虎ノ門へ。

今日は一日冷たい雨が降っていて、やっと止む、くらいの時間、仕事終わりの人が駅へ向かう中、私はイベントに立つためにスナック、に向かって歩いてた。

旅を始めたばかりの頃、旅人というのは本や雑誌の中の世界の人たちのことを指していて、実在するかどうかも怪しいくらいの存在だった。

けど、これから会うのはまりーしゃさん、という名前のバックパッカー歴12年、125カ国をすでに旅している旅の大先輩。

私は中高と、上下関係が厳しめの運動部に所属していたからなのか、どうしても一回『先輩』と思ってしまうと、いくら『ふつうに話してね ️』と言ってもらっても、なかなか敬語の会話から抜け出せない。まりーしゃさんも、尊敬の念があってもはや直視できない。

一緒にトークしようね、お酒を飲みながら。と誘ってもらって、普段は行かないおしゃれなオフィス街に挑み出す。このあたりで会社員をしていた頃の記憶は、けっこう遠いものになってきた。

旅を始めてから、得たものも失ったものも、遠くへ行ったことで気がついたこともあるよね、と互いに確認するように静かに話し出す(「旅するスナック」という名前だけれど、どちらかというとおしゃれなカフェ!!で行われるトークイベントだった)。

「地球ワクワク探検隊」という名前のユニット、ネイチャー☆小笠原さんと旅人まりーしゃさんのふたりが月2回立つ、イベント「旅スナック」

旅を続けることでときめく心も、新しい自分も見つけられた気がする。出会いが増えて世界が広がり、交友関係が変わったとか、地球の美しさとか、孤独の怖さとか必要性とか、生きている、とう実感とか。とにかく私たちは、本当に楽しい日々を過ごしてきたよね、と誰に語るでもなく本音をつぶやく。

でもさ、でもさ。「恋だけは、うまくいかない」。世界一周する文化を世の中に広めたい、と熱っぽく言うTABIPPOの代表のしみなおも言ってた。恋愛、むずいよね、と。

そうそう、旅と恋愛が難しいんじゃなくて、ひととひとは、物理的距離が開いてしまうと、どうしても心の距離もひらけてしまう傾向にあるのだよな、という真理みたいなことに、私たちは行き着いてしまう。

「近い」ということは、それだけでひとつの価値だ。悲しいとき、ただそばにいてくれるだけで救われる、とかって言うけれど。私たちは、それができない。ただ黙って、そばにいる、ということが、難しいのが旅人たち。

仕事と私、どちらが大切なの?みたいに、旅とあなた、わたしはどちらを抱きしめたいんだろう?抱きしめられたいんだろう?っていうか……どちらかを選ばなければならないのでしたっけ?みたいな迷路。

というような話を、ふたりでした。個人的に、その出口は、旅をし続けて、出てきた気がしていて。だからこそ、最近定住、という私にとっては「珍しい」ことにトライしてみているのだけれど。

楽しかったな、旅スナック。海外であれ国内であれ、旅を続ける先輩たちの背中は、頼もしい。旅と恋、じつは旅人たちの永遠の命題みたいなこと、またオフラインで、話す場があったらいいな。こっそりと、ね。

しおりちゃん、シャンディ、ルイスくん、小松さん、まあやさん、さとみさんなど。遊びに来てくださったみなさま、ありがとうございましたっらぶ

いつも遊びにきてくださって、ありがとうございます。サポート、とても励まされます。