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ともみの部屋

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伊佐知美の、世界一周の旅とエッセイ。2016年4月〜
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2016年3月の記事一覧

荷物はふたつ以上持てない。

たとえそれが紙袋ひとつ、マフラーひとつ、ペットボトルひとつだったとしても、私は頭が悪い上に落ち着きがなくて、注意力が散漫だから、右手、左手、どちらも塞がってしまうような荷物の持ち方が基本的には苦手だ。 その上、リュックサックにスニーカーというスタイルはあまり得意じゃなくて、いつもメイクをしていたい気持ちの延長線の話のように、いくつか視点を上げてくれる高さのある靴を選びがち。 全部譲れない、何かを変えてしまうとしっくりこなくて、逆に何かをなくしてしまいそうだと思ったから、あ

「チャンスは準備した者に訪れる」から、私は毎日メイクをする。

「そういえば知美どこに行ったの」と探されることが、学生のころ結構多かった。「いや分かんない、どこ行ったんだろうね、あ、帰ってきた」。たいていはそういう流れで、私がどこに行っていたとか、解明されないままでスルー。 「そういえば知美どこに行ったの」と誰かが言ったときに、「このへんで一番キレイなトイレじゃない」ってぼそっと答える数人がいたとしたら、彼女たちは私ととても仲がよいのだろう。 「メイク直してるよ」ってバラされる。はい正解。ダンスをしていた頃は、ステージの前などはだいた

ぼくの奥さん #4 「第一印象はすこぶる悪いほうがいい」

※暇だから「こんな感じかな」と、パートナー目線で書いてみた。 あぁこの子とは仲良くなれないな、と初めて会った時に思った。あとから聞くと、彼女もそう思っていたらしい。 厳密に言うと、ぼくよりひどい。「あー、こういう人、いるよねー」と思って、「こうゆー人、私仲良くなれないわぁ〜」って頭悪そうな感じで思ったらしい。 ぼくたちは、同じ教室にいたらあまり話さなかったタイプなのだと思う。ぼくは君のことをうるさい、と思い、君はぼくのことをつまんない、と言っただろう。 「つまんない」

「あなたのことは誰も気にしていない」。大丈夫、だからそのまま進んで。

例えば前髪をマユゲの上すれすれで揃えたかったのに、2ミリだけ切りすぎたとか、鎖骨すれすれのキレイなミディアムにしたかったのに、何よこれボブじゃない、とか。 「アタシ」にとっては至極真面目で重要な話が、ほかの「ダレカ」にとっては、至極どうでもよくて、気付けなくて、「いいじゃないまた髪なんて伸びるよ」ということだったりする。 春がきたと思ったから、ネイルを珍しくピンクにしてみたのにとか、マグカップはイエローじゃなくてグリーンがよかったのにとか。「アタシ」の世界では結構なウエイ