COOが就任して、経営陣が増えました。
こんにちは!多角化経営の研究機関、MIMIGURIの代表取締役Co-CEOミナベです。先日、原さんがCOOとして弊社の経営陣に加わりました。
原さんは、多角化経営の実践経験者として、MIMIGURIが目指す「グローバル適応できる多角化経営の理論開発」や、その実践において、欠かせない仲間だと考えています。
今回のブログではせっかくなので、MIMIGURIの掲げる「問い」を追求することが、COOとして原さんを迎え入れ、経営陣が増えることの狙いである点についてお話ししたいと思います。最後までお読みいただけると嬉しいです!
リーダーの"問い"で組織は活性化する
最近安斎さん(共同経営者であり問いのデザイン著者)と話し合った際、「問い」の精度が1年後の組織の状態を大きく左右するという話になりました。
ここで言う「問い」とは、戦略的な目的や目標の設定についての考え方です。私が先日CULTIBASEでインタビューしたFigma社 CPOの山下さんの言葉が、経営の問いについて印象的でした。
経営リーダーは組織全体のゴールを明確にすることが重要です。そのためには、リーダーが問題解決への好奇心を持ち続け、メンバーが前向きにディスカッションや解決策の議論ができる場をファシリテーションし続けることが大事です。これが、組織全体のエネルギーを高め、問題解決能力を向上させる鍵となります。いや、ほんとに問い重要!
ムリゲー多角化経営、解決策は?
MIMIGURIは、グローバルに通用する多角化経営理論をヒトと組織の観点から構築することを中長期的な「問い」としています。私達のお客様である企業の多くは、多角化に関する問題を解決しながら、どのような組織作りがビジネス成果につながるかを日々検討なされています。そんな経営者やマネジャーの皆さんをインスパイア(触発)し、問題の解決に併走することを我々は目指しています。
しかし、多角化経営の問題は非常に複雑で、短期間で解決することはとても難しい。多角化経営は企業が異なる業界や市場に参入し、リスクを分散させて競争力を維持する戦略ですが、そこにはいくつかのパラドックスが存在します。
資源の分散: 事業の多角化により、人材や資金、技術などの資源が分散され、重要な事業への投資が十分でなくなることがあります。
文化の衝突: 異なる業界や市場に参入すると、企業内に様々な文化が混ざり合い、効率やメンバーのモチベーションに悪影響を与えることがあります。
シナジー不足: 多角化経営の成功には、異なる事業間でシナジー効果が重要ですが、関連性が低い場合にはシナジーが生まれず、企業全体の成果が低下するリスクがあります。
複雑な構造: 事業の多角化により、組織や管理が複雑化し、意思決定が遅れることや効率的な経営が難しくなることがあります。
多角化経営で強みを増すはずが、その困難さからかえって組織の創造性を落とすケースも多い様に感じます。そんな多角化環境で組織を創造的にするような「経営の問い」をうちたてることは非常に難しく、まさにムリゲーといえます。(最近発表したパラドックス思考は、そのような矛盾だらけの経営というムリゲーを乗り越える処方箋でもあります)
多様性あふれるMIMIGURIの挑戦
今回MIMIGURIチームは、多角化経営実践者である原さんを迎え、チーム全員で向き合う「多角化経営の理論開発」と「知を提供するコンサルティング機能開発」に注力します。原さんは、グローバル展開する数千人規模の上場企業役員や急成長スタートアップの幹部を歴任し、様々な事業と組織の成長を牽引してきた多角化経営の実践者です。
また、MIMIGURIは文科省認定研究機関として安斎先生がリーダーとしてR&Dに力を入れています。最近では、経営人材の思考法に欠かせない"パラドックス思考"の著作発表やCULTIBASE Schoolの講座開発も行われました。
今後も我々のコア理論「CCM(Creative Cultivation Model)」に根ざした研究を中心に事業展開を行い、組織を学び続ける場として磨き上げます。そこで才能が輝く支援ができ、より創造的に活動をできることを目指しています。
また、MIMIGURIでは多様な職能が横断組織に所属し、事業価値をファシリテートしています。半年前に小澤美里さんがCCOとして加入し、この横断組織を統括され、既に半年が経過しました。我々がより創造性の土壌を耕す上では、稀有な才能が集い、相互発達の場を創る組織は欠かせない存在です。
こうした多様性を持ったチームだからこそ、ムリゲー多角化経営を乗り越える様な新たなグローバル理論をうちたて、創造性を発揮する「問い」に昇華できると考えています。
今期23Yの内部キックオフで、我々自身も多角化経営に挑戦中のなかで新たな「問い」を発表しました。今期の問いは、「より多くの顧客を深く耕す為に、スケーラビリティを創造する」ことです。
MIMIGURIは独自性が強くなかなか再現性構築が困難な研究機関ですが、オリジナリティや豊かさを損なうことなく、開発した理論を軸に事業展開を行い、組織全体のスケーリングを成し遂げることを新体制の目標として掲げています。安斎さんと私が2人経営陣で創業した頃と比べると、多様な視点が増えたことで、今期はこのチャレンジングな課題に挑める状態であると認識しています。
組織や人の豊かさを育むには?
私、ミナベ自身が、多角化経営研究機関でありコンサルファームでもあるMIMIGURIのCEOとして、どのような役割を果たし、どのような未来を描いていくのかという問いに対しても、自分なりの探究仮説を持っています。
MIMIGURIには、事業統括や研究推進、横断組織を干渉する経営リーダーがいるため、私自身はそれぞれのポテンシャルを引き出し、経営のファシリテーターとして問いを磨く役割を担っていきたいと考えています。
私はコンサルタントやエグゼクティブコーチとして、顧客企業の経営ファシリテーションを担当することがあります。自社でも同様の取り組みを実践してチームのポテンシャルをひきだす、新たな経営リーダーシップを開拓することを考えています。
そしてMIMIGURIという共同体的組織には、類稀なる才能を持った人々が集まっており、私の役割は彼ら1人1人の個性を尊重しつつも、皆のコラボレーションを促進し、短期・中期・長期の変容を支えることです。この活動を通じながら、1人1人の煌めきに触発をうけながら、問いを磨きあけたいなと思っています。
先日原さんと収録したポッドキャストで話しましたが、「多角化経営における経営会議は、しばしばお通夜会議になり、衝突が生じてギスギスすることがある。経営チームは組織の縮図であり、経営会議の創造性の欠如が組織にも伝播し、それが失敗の原因にもなり得る」ということでした。私たち経営陣自身がMIMIGURIで創造的な状態であり、そのワクワク感を組織に伝え、みんなで創造的であれれるよう、チームづくりに力を注ぎたい。
さらに、MIMIGURIのビジョンを推進する役割として、また、企業組織文化を築くことにも力を入れ、全員が学び続け、変容し続ける状態を創ることで事業・組織・チーム・人の豊かさを育成していきます。まるで学ぶようき事業開発ができているような、そんな社会人大学のような組織にしたいと考えています(また個人的には、得意分野である「組織デザイン」に関する体系化を進め、著書にまとめることも構想しています)。
共に学び変容する共同体
僕の意欲源泉ですが、記号的に人を見るのではなく、人格的に人を人として対話できる共同体的組織としてMIMIGURIを育みたいと考えています。それは仮にどんなに事業成長したとしても、自分自身がMIMIGURIを面白がり続け居続けたい組織であるために、乗り越えていきたい問いです。
今回MIMIGURIは、新たな経営体制を構築しました。それはより一層お客様やパートナー企業、そしてMIMIGURIに集う皆さんと共に学びを通じて変容し、多角化経営の問いに向き合いたいからとも言えます。皆さんと共に新しい未来の組織を創造していくことを楽しみにしています。
今後も、MIMIGURIへの温かいご支援とご期待をお願い申し上げます。引き続き、我々は人と組織の観点から多角化経営の理論開発に向けて邁進してまいります。以上、ミナベトモミでした!
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