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高級香水と、姉の「すかしっ屁症候群」

マスオさん(仮称、姉の旦那様)との秘密の電話の会話・・・
「私、もう、そういうのに、疲れちゃったんですね・・」
マスオ「でも、止める事はできないよ・・餅を送ってくれるのは、ありがたいね・・」

竹柵補修より。


姉は、いつも両親から、特別扱い。

それは、長女で、後を継いでくれる存在だったから。

顕著に現れたのは、姉が成績優秀で、あの地域では、唯一の進学高に入った時からだ。
授業時間を聞けば、1限が90分授業らしい。また、優秀な生徒ばかりなので、そんなストレスから、高2か高3ぐらい、「すかしっ屁症候群」となる。

自分がオナラをしたかも?と、周りの生徒の視線が「臭い、臭い」と鼻をつまんでいるように見えたらしい。

それで、いっとき、不登校状態になる。便秘も酷かったようだ。

特別な存在の姉(長女)は、両親に連れられ、かかりつけ医に受診。しかし、原因分からず。そこで、紹介状を書いてもらい、街の大学病院で、精密検査をうける。

どこも、異常なかった。

困りに困り果てた両親は、便秘薬、コーラックを買って、服用させたり、匂い緩和措置として、お化粧の訪問販売で、好きな香りの香水を姉に選ばせて、買い与えたりで・・・。


その頃、私は、多感な中2、中3だった。自分自身も、いじめとか、体の変化に伴い、とても精神不安定で、生きているのが辛かった。でも、今は、姉のことで、帆走している両親には、相談できないし、聞く耳を持つ親ではなかった。

そこで、手を出したのが、置き配薬の、アスピリンの風邪薬だった。見つからないように、瓶入りアスピリンを1瓶まるまる飲んで、登校。

そこで、学校に着くと、そろそろ、薬の影響で、顔が真っ青になり、ヘロヘロになっては、保健室で、寝ていた。体調が単にすぐれないだけと。

それが、数回やった。でも、親にも先生にもバレていない。

昔は、本当に、長女1番、次女、犬扱い。

原因は、親には、迷惑をかけてはならないと、一人で抱え込んでしまったからかな。だから、今でも、ノビノビとイノシシのように、本音を吐いて、大声をあげる姉が羨ましく思う。私には、それができなかった。

親は、本当に鈍感で、微妙なところに全く、気がつかない。見た目だけで、判断する。言葉も荒くて。

不登校にならなかったのは、放課後の無線の勉強。先生とのマンツーマンで。

無線の免許を取ったぞ!と、言いふらすと、またいじめられる事は、わかっていたので、先生と私だけの秘密としておいた。他の先生には、伝わり、「俺も、勉強しようかなあ・・」と。

高校は、姉よりもレベルの低い高校だったが、中学校ほどの縛りもなく、他の学校からの生徒たちばかりになり、少し、自由な感じで、不登校にはならなかった。変わり者の先生たちに、かなり救われた。

でも、やはり、進路を決める時、また、親に迷惑をかけてはならないと思い、自分の思いとは、裏腹に、姉と同じ大学を受験。ただし、英文科。姉は、幼児教育科。

全部、姉の生き方に左右されてしまった。姉の生き方が一番正しいと、思っている両親だったから。

それ以外は、ボロカス扱いで、農作業の手伝いをやれ!!とか。

姉は、公務員様だから、仕事が忙しいし、お役人様だから、農作業は免除。

親父が飲酒運転で、自損の交通事故を起こす。車大破、ぺっしゃんこ。だけど、救急車で、病院に運ばれて、頭数針縫う程度。夜中に警察から呼び出しがあり、入院かと思ったら、迎えにきて欲しいとのこと。母は、毛布を持ち、私の運転で、出かける。父の様と言ったら、「俺は、飲んでない、飲んでない」を繰り返す。本当に無様。警察も病院側も呆れ果て、「連れて帰ってください!」

姉は、この時、寝ていたと思う。いつもそうだから。あんこばかり食べて。

そして、父親の通院も、私をあてにする。姉は、なんせ公務員だから。

さらに、日を変えて、事故現場の掃除に伯父と父と私の運転で、箒とちりとりを持って、事故後の後片付けをする。親父の靴を拾って、破片を掃除。この時も、姉は、遊んでたか、彼氏とデートじゃなかったかな。なんせ、公務員だから。


この事故後、相変わらず、お酒の付き合いが多い親父は、飲酒運転はしない代わりに、夜中に電話で、私に「車で、迎えに来い!!」迎えにいったはいいが、車が飲んだ場所に、放置してあるので、早朝から私を叩き起こし、「車の撤収にいくぞ!!」と。姉は、公務員だから、眠っていたと思う。


これが一体何回あったことだろうか。あんこばかり食べている姉だから・・。


親父は、私のことなんかどうでもよく、姉が公務員であり続けることを誇りとしていたし、姉を守り抜いた。


そしたら、今、現在、酒は程々のようだけど、親父そっくりのクローン人間となり、イノシシ化した。大声と、「私が、一体どういう思いで・・!!」
「私の何が気に入らないの!!!」

と、大声と罵声を出して、威嚇するようになった。


今でも、香水の瓶を見ると、中学生の時のODをふと思い出してしまう。




(意味深、「エンドレス・ラブ」)姉にも、青春の時がありました。この曲を聴くと、ふと・・・。

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