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姉とカレーパン。 (娘に食べられた)

 イノキこと姉は、私の最寄りの駅の構内のパン屋さんの「カレーパン」が気になって、気になって仕方がないらしい。

 でも、駅構内のお店だから、開店時間も仕込みを始める時間も制限というものがあるようで。

 先日の実家に帰ったとき、前から頼まれていた、信州ハムの吊るし燻りベーコンブロックに保冷剤を貼り付けたものと、遅出だったので、そういえば、「あのカレーパン」か!と思いついて、パン屋に寄る。

 その禁断の「カレーパン」が3個並んでいた。お店の人に聞いたら、昨日の残り物。
 迷うが、夕方の出来立てを買ったとしても、日をまたぐ。まあ、同じことだろうと。そして、さらに迷う、一人アレルギー持ち、3個買ったとしてもお気に召さない人もいるから、ここは、ケチって、1個にしておこう。

 電車に乗り込んで、歩いて、イノキの家に寄る。

「これ、ベーコンブロック。それと、「カレーパン」、はい。」

「あ、ありがとう・・これ、食べてみたかったんだ・・」

「午後から水彩画教室でね、私の絵をみる?」

とか、努力の賜物の絵を見せてくれた。緻密に描いてある。先生から、ダメ出しをくらっているというが、・・・。


 私の予想では、お昼に、オーブントースターで温め直して、さっさと食べるものと見ていたが、そうではなかった。(イノキの性格上、お楽しみは、最後にとっておく、1日の終わりに、パクッといくようだった。)


 私が、自分の家に帰って、「カレーパン、美味しかった?」「ベーコンブロックもさっさと食べてください。」とメールをした。

返信が、「りえ(娘)が食べちゃった!!」「なんか美味しかったと」
 おそらく、水彩画教室に行っている最中に、パクッとやられたと見る。


 イノキの下の娘、りえは、アレルギー持ちだから、あらら、大丈夫そうでよかった!誰が食べようが、美味しかったという反応が一番うれしい。

私の返信

朝、ケチって・・たった3個残ったものを全部買っておけばよかったですね!!

店員と何を話したかと言えば、「あそこのスリップ(別のパン屋さん)という店のクロワッサンは、絶品ですわよ・・行列の隙間を狙って、焼き立てをいただいたら、何層に折り畳んだという生地にバターが・・」


そしたら、店員さん、「それは、かないませんわ。私もまだ、食べたことないんです!!食べたい!!」


ってさ。


さすが、りえ様。

また、今度、手土産に買って、持っていきます。 

 パン屋さん同士も、かなわないお店って、わかっているようだ。

 母と娘って、「ああ、娘が食べたわ」と許すところがいい。家庭円満のため、3個買うべきだった。


 

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