それでいい 「嘘つき姫と盲目王子」 二次創作詩04
ああそうだ、そうなのだ
すべてはボクの不注意から
起こってしまった痛い事件
たら、れば
そう嘆いたところで
今は、今となってはなんにも
変わることなど在りはしない
ひかりも視界も、目の機能全てを
失ったボクは
きっとここで息たえる
失望し切ったと言う両親を
恨む気持ちもない
ボクの目を切り裂いた
あの魔物だって、赦(ゆる)そう
ただ、好奇心に負けてしまった
あの時のボクがいけないんだ
冷たく凍えるこの螺旋塔
一室でボクは
誰にも気づかれぬままに
むくろになるんだ
それでいい
それでいい
もうなにも変わらないサ
壁にもたれたままで
永遠と言う一生分を
駆け足で抜けてしまおう
未熟者ですが、頂戴いたしましたサポートは、今後の更なる研鑽などに使わせていただきますね。どうかよろしくお願い申し上げます。