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計数調剤について

いつもご覧頂きありがとうございます。
今回は計数調剤という事で新人薬剤師や薬学生のみなさんだけでなく医療事務の方にも読んでいただきたい内容と致しました。
いつもは有料記事とさせて頂いていますが今回は無料記事と致しますのでどうぞお気軽にお読みください。

0402通知により規定はあるものの非薬剤師によるピッキング作業がやって良くなりました。とは言え、最近は大病院を中心に長期処方も増え計算するのもなかなか大変だと思います。
私も新人の時には良く先輩に怒られました。
特に14や21錠等のウィークリー包装もありますし漢方等の散剤の分包品を苦手としている方も多いのではないでしょうか?

もう20年以上も前になりますが新人の時にどうやっていたのかを思い出しつつ紐解いていきましょう。では今回もよろしくお願い致します。

ではまず練習問題を用意しました。焦らずに頑張ってやってみてください。
無論、10錠だけでは練習にならないのでウィークリーシートと呼ばれる14錠と21錠シートをきちんと盛り込みました。別に暗算の必要性はありません。電卓を使用しましょう。ではスタート!!!

ともメディレール計数問題

ではお疲れ様でした。最初はだいぶ時間がかかってしまうと思いますが、まぁそのうち慣れます慣れます。まずは間違えない方が大事ですからね。
答えは下に載せておきます。

では、なぜこの数を必要とするのでしょう?
必要ないと言えば必要ないのかもしれませんが、知っていて損はしませんのでやっていきます。
どうしても興味が持てなければ下の解答まで読み飛ばしてください。

実はこの業界、7の倍数をとてもよく使うんですね。
何故かと言えば1週間が7日だからです。
個人の開業医さんではそれほど多くないのかもしれませんが大きな大学病院総合病院ですと先生の担当している外来診察枠が曜日で決まっています。
そのため特に長期処方では薬の過不足が起きないように7の倍数で処方日数を決める事が多いのです。

21→3錠7日分
28→2錠14日分 4錠7日分
30→2錠15日分 3錠10日分 6錠5日分
42→2錠21日分 3錠14日分 6錠7日分
56→2錠28日分 4錠14日分 8錠7日分
60→2錠30日分 3錠20日分 4錠15日分 6錠10日分
63→3錠21日分  9錠7日分
70→2錠35日分
84→2錠42日分  3錠28日分  4錠21日分  6錠14日分
90→2錠45日分  3錠30日分  6錠15日分
112→2錠56日分  4錠28日分
120→2錠60日分  3錠40日分  4錠30日分  6錠20日分
126→2錠63日分  3錠42日分  6錠21日分  9錠14日分
140→2錠70日分  4錠35日分
168→2錠84日分  3錠56日分  4錠42日分  6錠28日分
180→2錠90日分  3錠60日分  4錠45日分  6錠30日分

かなり長々と書き連ねましたがよく見る処方パターンだと思います。
では解答です。

ともメディレール計数問題解答

解答をご覧になっていかがでしょうか。正解出来ましたか?
最初はどうしても時間がかかってしまうと思いますのでこれは何らかの形でまとめて白衣等のポケットにしまっておくと言うのも良いのかもしれません。
21錠の10錠シートは1錠を作らないために1シートと11錠にしました。5+6
とか3+8で用意してください。1錠どうしても薬局内でもそうですし患者さんが紛失するリスクがとても高いので作らない方がいいでしょう。

21シートはツムラやクラシエのEKで活用出来ますし14シートはクラシエのKBで活用出来ます。
包装単位が14や21ではない場合も無論ありますのでそこは注意してください。

最近は90日を超えているような処方箋も珍しくないです。
必要な数が252、270、360など更に大きな数字になることもあります。
でも別に焦る事はありません。落ち着いてやっていきましょう。

最後に単位換算だけ触れて今回は終了といたします。
単位は錠だけではありません、gやmL等もあります。処方箋に整数ではなく小数点以下の数字が書いてあると嫌悪感を抱く方もいる事と思います。何を隠そう、私も昔そうでした。

例 漢方薬
1日量が7.5gの時には必要とする薬が一包装単位がどのくらいなのかを考えます。
2.5g包→1日3包必要
3.75g包→1日2包必要
あとは上の表に当てはめて計算するだけです。

長々とありがとうございました。
今回はこれにて終了です。
調剤業務の原点とも言える場所なので頑張って取り組んでいきましょう。

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