Diary (Playlist) 2022/8/5
Trio / Adrian Knight, Jessica Oddie, Clare Monfredo, Ariel Borensztein
スウェーデンで生まれ、現在はニューヨークを拠点に活動するSSW/作曲家Adrian KnightがAL『Mall Music (Skyfiles 003)』を2022/7/30にリリース、2022/7/31に配信開始。曲ごとに参加メンバーは異なるんですが、主にピアノを中心としたアンビエント集。構造はポストクラシックなんですが、なんとなく若干のサイケ味を感じてます。
メロディをはっきり弾きつつ、そのメロがコンテンポラリーっぽいゆえの浮遊感なのかもしれません。集中して聞くものでも、聞き流すものでもない感じがしており、その曖昧さが今のアンビエントだなと勝手に思ってます。
Nutrition / Tenka
冥丁のサイドプロジェクトTenkaが2022/9/14にAL『Hydration』をリリース&先行曲公開。ベルリンを拠点とする日本人のscent designerであるRYOKOとのコラボとのことで、エッセンシャルオイルも同時に販売するとのこと。‘I began to feel that in addition to music, there needed to be another essential element - and that it must be a "fragrance”.’
よりアンビエントに振り切ったと言うか、‘lost Japanese mood’がテーマとしてあり、結果的に人のいる(いた)ところが想起されていたであろう冥丁に対し、こちらは自然をテーマにしているように聞こえます。かつ作品としての密度や濃度を出すために香りだったんじゃないんかなと。期待。
Droids / Koreless
UKのプロデューサーKorelessの新曲。ノンビートのアンビエントかつハードなエクスペリメンタルです。好きではあるんですが、これはこれで今トレンドなんだと今まさに書きながらわかってしまい、ちょっと絶妙な気持ちに。
Exquisite Corpse 1 / Tara Clerkin Trio
現状今年のベストトラック!かなり展開多い曲なんですが、これを1曲として聞かせられるところが最大の凄さですね。
The More We Love / David Versace
Horatio Luna流れで知ったオーストラリア拠点の鍵盤/マルチ奏者David Versace、2022/9/9にAL『Okra』をリリース&先行曲公開。生演奏っぽいのと同時にクラブカルチャーっぽい雰囲気もあるのがオーストラリアっぽさな気がしています。アンビエント・ジャズを力技でダンサブルにした感じでカッコ良いです。ブレイクビーツにならないのが個人的なポイントです。
ozs / goo age
Adrian Wrightによるプロジェクトgoo ageがAL『Open Zorn』を2022/8/5にリリース。ハイファイ音響系で非ダンスミュージックなんですが、アンビエントとして聞かせる気がない感じがカッコ良いです。良い意味で非肉体的というか、クラブの湿度や温度とは無関係で存在できる音楽というか。bcの説明に"I would definitely recommend listening loudly on headphones or through decent speakers."と書いてあるのが良いですね。
Pájaros en Verano / Ela Minus & DJ Python
Ela MinusとDJ PythonによるコラボEP『♡ EP』が2022/9/16にリリース&先行曲公開。回り回って直球ポップスくらいの強さがあると思ってます。キラキラな音色が気持ちよく響きつつ、非現実/サイバー感にはなっていないのが良いですね。
Obsessed with Charlie Puth and Shenseea / Calvin Harris
Calvin HarrisがAL『Funk Wav Bounces Vol. 2』を2022/8/5にリリース。前作がvol. 1だったんですね。
ソウル/ディスコへの愛が溢れていて文句の付けようなく、アップデートの仕方もさりげないかつ完璧。Daft Punkの方がまだ可愛げあったし、Silk Sonicでさえ不完全だったしそこが良さだったんだなと思わせる強者っぷりです。個人的にはKhruangbin的なサウンドがついに大衆化したんだなという感慨でした。
Twin Flame / KAYTRANADA, Anderson .Paak
KAYTRANADAとAnderson .Paakによる新曲。KAYTRANADAは(大きくは)ずっと変わっていないんですが、気がついたらメジャーなサウンドに聞こえてくるという不思議です。ローファイなビートの快楽が最高。
AZD SURF / Actress & Mount Kimbie
ActressとMount KimbieのKai Camposによるコラボ曲。トレンドなハイファイ・アンビエント・エクスペリメンタルみたいな音響にベテランがどうするかというところなんですが、全然違う方面かつ同じ力強さを感じるトラックで嬉しいカッコ良いでした。ちゃんとハードだし、ハイファイでクリアな快楽性もある、そして何よりクラブで流れて欲しい音響というのが良いですね。
やはり今考えるべきは低音の扱い方な気がしています。「入る直前のジリジリ感がが永遠に続く」みたいなこの曲は、今までの音楽ともシームレスで繋がるかつ新しさも感じるというところで、それはそれで良い回答な気がします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?