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Diary (Playlist) 2023/5/26

Tableau 003 / The Orielles

 UKのバンドThe Oriellesが新作EP『The Goyt Method』を2023/5/26にリリース。昨年のAL『Tableau』の楽曲からランダムに選ばれた部分から構成された新曲とのこと。バンド的な音像から離れ、エレクトロ/アンビエントな作品になっています。
 ダンサブルなビートを使いながらダンスミュージックとして機能させる気がない感じが素晴らしいです。まさに現在の感覚という印象なんですが、エレクトロへの理解度の高さというよりも結構偶発的な掴み方な気もして、快楽重視の結果行き着いたような軽やかさ/フレッシュさが良い感じです。

Kaliiba / Maganda Shakul, Nilotika Cultural Ensemble

 ウガンダの打楽器奏者Maganda ShakulとNyege Nyege TapesからもリリースしているパーカッショングループNilotika Cultural Ensembleがコラボ作をリリースするようで、その先行曲第三弾。詳細よくわからず。
 打楽器アンサンブルで(多分、ほぼ)エレクトロな音色は使っていないんですが、がっつりクラブミュージック的なフィーリングになっているのが面白いです。生音が踊れるというよりもちょうどテクノと打楽器の間という感じで、不思議なバランスですね。

springstreet / Wowflower, Catskill Mountain Rescue Club, Sunlight Jr.

 コネチカット拠点のビートメイカーWowflowerの新曲。生演奏系ローファイ・ヒップホップ。チルさ、もっと言えばBGM的需要への志向性がある結果、ちょっとゲーム音楽っぽい感じになっているのが面白いです。雰囲気作りのちょっとしたメランコリーさと、ループで聞ける/埋没していく感じとか。
 ケートボード・アクションゲーム『オリオリワールド』がローファイ・ヒップホップ使っていて良かったんですが、ゲーム方面にもどんどん広がっていて欲しい気持ちです。あとアンビエント系のアーティストも。

Rouse My Heart (Live at Meistersaal) / Tilo Weber Ft. Almut Kühne

 Y-Otisなどに参加するベルリン拠点のドラマーTilo Weberの新曲。ボーカルAlmut Kühneを招いた曲で、他はベース、トランペット、クラリネットの5人編成。
 不穏な隙間を活かした、フリーキーに聞こえるけれど同時に綿密であるアンサンブルが素晴らしいです。コードレス編成って良いですね。かつ3つの単音がたまにコード化することで、パワーだけではない、モダンな印象も与えているように思います。

brain scratch 11: play in the dirt / galen tipton

 オハイオのコラージュ・ポップ作家galen tiptonがAL『brain scratch』を2023/5/26にリリース。ヘッドフォン推奨の耳心地最高エクスペリメンタル・ミュージック。
 電子音はもちろんなんですが、本作は「sheet music, for orchestral free jazz graffiti splattered across wet playground gravel」となっており、生音も同じようにグリッチ/ASMR的な快楽に組み込まれているのが面白いですね。質感で聞かせる音楽。

Soapbox Soliloquy (feat. LEILAH) / Speakers Corner Quartet

 Speakers Corner QuartetがAL『Further Out Than The Edge』を2023/6/3にリリース&先行曲第5弾。SBTRKTの作品などに参加するシンガーLEILAHがfeat.されています。
 今回はドラムが入っている曲です。UKジャズともまた違う、UKエレクトロというかUKブレイクビーツ文脈から繋がっているような、タイトで仄暗い雰囲気がカッコ良いです。非ライブ感/録音作品の面白さの上で出来た作品の手触りというか。

(Herbs & Teas) - feat. Doelow Da Pilotman / Marquis Hill

 トランペット奏者Marquis HillがAL『Rituals + Routines』を2023/6/9にリリース&先行曲公開第二弾。Doelow Da Pilotmanが誰なのか調べても分からず。もうちょっと調査します。
 何がメインなのかわからない音像が素晴らしいですね。最初はこれがメロなのかなというのが来るんですが、そこからどれがリードなのかわからなくなっていくんですよ。ホーンのエディット感もそうだし、電子音の煌びやかさもそうだし、かなり不思議で実験なプロダクションなんですが、作品としてはメロウにまとまっているのが謎です。Marquis Hillの才能爆発という感じ。

Still Ain’t Find Me (feat. Tomoki Sanders, Bendji Allonce, Mike King & Ian Fink) / Kassa Overall

 ドラマー/プロデューサーKassa OverallがAL『ANIMALS』を2023/5/26にリリース。細かな無音ブレイクなどを入れて、時間がスムーズに流れないようにしているのが面白いですね。しっかりとした生演奏を使っておきながら、その上でエディット感を強調する分裂っぷりが最高です。
 マルチレイヤーだし時間が前後している感じが、DAWの感覚そのままかつ、何度もプレイバックして編集して作っていく→しかし曲を聴くときは一つの時間となる、そのいびつさを極限まで広げたあの感覚と一致しているような気がして良かったです。

Wathint' Imbokodo / IzogoMa

 南アフリカの15人編成のユニットIzogoMaがAL『Ngo Ma』を2023/5/26にリリース。AL1時間17分なんですが、これってCDに入るんでしょうか?アナログは無理だよね?
 エレクトロ・アフロ・エクスペリメンタルという感じで、アフロビートなどの無限の時間の感覚を改めてエレクトロとして再考したような印象です。意外にローファイなのがカッコ良く、ビートの強さがしっかり出ていて良いですね。

Fool / The Breathing Effect

 LA拠点のバンドThe Breathing Effectが2023/7/4にAL『Eli & Harry』をリリース&先行曲第二弾。まさかのしっかりポップス。音が妙に太いのが面白いです。


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