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Diary (Playlist) 2023/3/25

brain scratch 01: the scavengers hymnal / galen tipton

 オハイオのコラージュ・ポップ・アーティストgalen tiptonがEP『finger painting』を2023/3/24にリリース。hyperpopから派生したエクスペリメンタルという感じで高解像度のさまざまな音の塊を楽しむ作風、だったんですが、今回は素材のコントロールっぷりが面白く、音色の面白さを残しながら作曲感が増していてカッコ良いです。
 管楽器がメインなんですが、その音色の美しさというよりは、むしろ綺麗に鳴っていない時の音へ徐々にフォーカスしていく感じが面白いです。雑味を集めたら綺麗な結晶が生まれた感じ。生楽器的な音色でありながら絶妙に肉体性を感じさせないのが良いですね。

fix (feat. Tirzah) / Speakers Corner Quartet

 Kwake Bassが参加するチェロ、フルート、コントラバス、ドラムによるユニットSpeakers Corner Quartetの新曲。feat.はTirzah。この曲ではドラム無し。
 滅茶苦茶ストイックでアブストラクトな演奏が素晴らしいです。この感じだとエレクトロニカ的な浮遊感出そうなんですが、むしろ重心がずっと低いのが面白く、この感覚こそ彼らのルーツにヒップホップがある(らしい、プロフィールによると)理由かなと思っています。

ascendent (mother fxcker) (feat. Exaktly) / Yaya Bey

 Yaya BeyがEP『Exodus the North Star』を2023/3/24にリリース。アッパーな方向にいきそうで思ったよりストイックなまま進む感じがカッコ良いです。Yaya Beyの作風ってアンチエモーショナルというか、盛り上がりを避けることで出来るメロウさが素晴らしいと思うんですよね。

Drama (feat.Drake) - Sped Up / Roy Woods

 カナダのR&BシンガーRoy Woodsの2015年の曲「Drama」がSped Upで配信リリース。アンビエントな曲もSped Upするんだという気持ちありつつ、むしろ高くなった声含めて気持ち良さがアップして良いですね。

Newcastle / Lankum

 オルタナティブ・フォークのLankumがAL『False Lankum』を2023/3/24にリリース。エフェクティブだったり、新たな機材が入る新しさというより、フォークそのものが持っている凄みにフォーカスしていっているような曲が素晴らしいです。最終的に滅茶苦茶ドープ。
 この曲はもう思いっきりフォーク(に聞こえるん)ですが、気がつくと深いところに連れていく感じで面白いですね。エフェクティブではないんとはいえ、音の広げ方などは非常にモダンで、良い環境で聴いた時の凄さを今みんなで楽しめるようになったという話なのかもしれない?

Mystic You / Colloboh, Qur'an Shaheed, Mekala Session

 ナイジェリア生まれLA拠点アーティストCollobohがEP『Saana Sahel』を2023/5/5にリリース&先行曲公開。Leaving Recordsからのリリースなんですね。
 電子音と生音が混ざり合う謎曲で滅茶苦茶良いです。結構カオスなのに質感はずっと柔らかなのがよくわからなくてカッコ良い。じんわり時空が歪んでいく系の曲なので、最後までじっくりどうぞ。

wunna dem (with QUIN) / 6LACK

 アンビエントR&Bのシンガー6LACKがAL『Since I Have Lover』を2023/3/24にリリース。個人的に6LACK滅茶苦茶好きなんですが、わかりやすい実験性がないとも言えて人に勧めるのが結構難しいですよね。アンビエントの快楽性へ全ぶっ込みみたいな音の気持ち良さを、R&Bとして着地させる様が素晴らしいです。

A New Spring / Lonnie Liston Smith, Adrian Younge, Ali Shaheed Muhammad

 Jazz Is Deadの新作はLonnie Liston Smith!『Lonnie Liston Smith JID017』が2023/4/28リリース&先行曲公開。音質含めてLonnie Liston Smithの黄金期再びという感じで良いです。ドラムのぽそぽそ感が最高ですね。

Brand New Life (feat. Mumu Fresh) / Brandee Younger

 Brandee Youngerがラッパー/シンガーのMumu Freshを招いた新曲。緩やかメロウな感じが良いです。楽曲としては結構コテコテなんですが、そこをモダンに聞かせるハープが素晴らしいですね。

Respite / Wowflower, David Ecker

 コネチカット拠点のビートメイカーWowflowerの新曲。ローファイヒップホップです。よくよく聴くと結構攻めたリズムで、16分の噛み合わなさが気持ち良いですね。


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