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Diary (Playlist) 2023/2/3

Pumpan / Dina Ögon

 スウェーデンのソフトサイケバンドDina ÖgonがAL『Oas』を2023/2/3にリリース。前作『Dina Ögon』も良かったですが、今回も最高!録音を基本とした(非エディット感)ローファイ感が素晴らしく、これこそバンドサウンドかつプロダクションの妙だという音です。
 これは珍しくファンク曲。なんですが、ギターの音の抜き加減がカッコよく、16分だけど埋め過ぎないというか隙間を活かした演奏が良いです。そしてバスドラのボソボソ感!この録音音質でずっと突き進んで欲しい。
 中間部のブレイクが滅茶苦茶良いです。ここだけ延々と続けて流す人出て欲しい。

Temps / bleedthemtoxins (feat. Joana Gomila, NNAMDÏ, Shamir, Quelle Chris)

 イギリスのコメディアンJames Acasterを中心とした「International music collective from James Acaster & 39 bona fide genii」であるTempsがAL『PARTY GATOR PURGATORY』を2023/5/19にリリース&先行曲公開。Tempsについてはまだ詳細わかっておらず、あとでインスタ調べるか。
 アイデアをひたすら詰め込んだ雰囲気で、雑多&ごちゃごちゃな展開が滅茶苦茶カッコ良いです。そしてこの縦横無尽っぷりがありながら、ジャンク感が無いのが素晴らしい。ヘンテコで着地させない胆力というか、ちゃんとポップスで着地させる感覚というか。どういうバランスで作ってるんだ。
 中間部のラップの入り方のかっこよさ、天才だと思います。

Melanina / Amaro Freitas

 ブラジルの若手ジャズピアニストAmaro Freitasの新曲。今までも超スタンダードというわけではなかった印象なんですが、新曲はビートミュージック×
ジャズピアノの実験的な楽曲。ベースが入らないこともあって、メロウなはずのピアノが妙に不穏な雰囲気で鳴っていてカッコ良いです。ドラムのビートもヒップホップ的というよりは、もうちょっとよくわからないビートで良い感じ。ちゃんとクラブで聞けるハードさとジャズらしさのバランスが素晴らしいですね。

Sunshine & Sea / NICKELMAN

 大阪で活動するビートメーカーNICKELMANの新曲。バスドラの音の凄まじいぶっ込み方がカッコ良かったです。この過剰さこそヒップホップの本質(の一つ)にすら思えて、冷静に音によるジャンル性とか考えると結構難しいなと勝手ながら思いました。

Broken Styles (feat. Tenderlonious and Roberto Manzin) / Joel Holmes

 ベルリンのジャズ/エレクトロシーンの鍵盤奏者Joel Holmesの新曲。往年のクラブジャズ的なフィーリングもありつつ、演奏のフレッシュさが素晴らしく、もはやエレクトロなビートで楽しむジャズだなと思いました。
 逆にいうとエレクトロなビートを活かすような演奏でもあって、昔はプレイヤーが動き過ぎちゃうし、ビートは硬すぎるし、みたいな食い合わせが悪かったんだなと今更ながら。エレクトロの硬質さをメロウに聞かせる演奏がカッコ良いです。

Pure (Ride the World) / Brendan Eder Ensemble

 LA拠点の作曲家Brendan EderがAL『Therapy』を2023/3/3にリリース&先行曲公開。音楽性としてはざっくり、ポストクラシカルやアンビエント、ラージアンサンブルに分類されそうな感じです。
 丁寧に積み重なる演奏が心地よいです。過去にAphex Twinのカバーなども行っており、DAW/エレクトロ的なミニマルなフレーズの連なりと、そこから滲み出る叙情性みたいな音楽性が良いですね。

Dampener / Mattewdavid

 Leaving Recordsの主宰でもあるMattewdavid、AL『On Mushrooms』を2023/1/31にリリース。Sam Wilkesなどが参加しています。
 ハイファイとローファイがつながっていく感覚が素晴らしいですね。耳の感覚をこじ開けていくような音像が凄いです。メロディアスではありつつもメロディの力で曲を成立させないようにしている感じが面白く、あくまで質感で楽しませるストイックさが良いですね。時間感覚を溶かすために進行感を極力避けているゆえだと思うんですが。
 多分滅茶苦茶に機能的な音でありつつ、そこと同じくらいの強度で(何故か?)音楽であるところがMattewdavidの良さで、意外にポップなところが怖いというかかっこいいというか。

Afrika Dub / JoFes SkillzMen

 謎のダブアーティストJoFes SkillzMenがAL『The Legendary Musicial』を2023/2/1にリリース。同じタイトルのALかつ収録曲がちょっと違うのが2023/2/2にも出ているんですが、よくわかりません。
 ダブという名で聞けるカオスです。ディレイかけっぱなしのカオスもすごいし、手拍子のちょっとしたリズムの悪さも奇妙で凄まじいんですが、最大の注目は最後の無音ゾーンですね。本当に意味がわからなくてすごい。なんだかんだ毎回びっくりさせてくれてます。

Visions Of Fatima / Monde UFO

 LAのデュオMonde UFOの新曲。AL『Vandalized Statue To Be Replaced With Shrine』をリリースするらしく、その先行曲とのこと。
 安いリズムマシンのビートが鳴り響く、かなりカオス&ローファイなサイケ曲。宅録で作りました感が良かったです。どこでMonde UFOを知ったか記憶ないんですが、AL期待できそう。

Go Dig My Grave / Lankum

 アイルランドのオルタナティヴフォークバンドLankumが2023/3/24にAL『False Lankum』をリリース&先行曲公開。音の強度が強くなり過ぎて宗教儀式/ホラーと接近してしまうような瞬間がすごいです。
 過去曲調べたらSigur RósやBon Iver的な雰囲気だったんですが、この曲はそういう音の方向ではなく、ひたすら全てを飲み込んでいく凄み系に。音としては低くはないけどドューム的なフィーリングがカッコ良いです。


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