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Diary (Playlist) 2023/8/12


Driving / Sam Wilkes

 ベーシストSam WilkesがAL『Driving』を2023/10/6にリリース&先行曲リリース。元々(とは言っても大分前ですが)はファンク系のベーシストという印象でしたが、そこからアンビエント的な演奏をするベーシストでもある、みたいなイメージになり、ついにこういう曲調まで。Sam Gendelといい、Matthew Tavaresといい、曲調の幅広さがアーティストとしての魅力に繋がっているのが面白いですね。あるジャンル特化ではない→セルフ・プロデュースしていないというよりも、当たり前のように色々な音楽が好きだし演奏することこそ、現代のセルフ・プロデュースというか。
 あと歌ってしまうのが良いと思いました。ボーカルを呼ぶのではなく、自分で歌う感覚が良かったです。「餅は餅屋」的な発想と逆というか。なんかここらへんに新しいジャズの潮流ある気もする?DIY的な発想というか?

Pele de Esfera - Alternate / Sessa

 ブラジルのSSWであるSessaがEP『Estrela Acesa: Demos & Alternates EP』を2023/8/11にリリース。昨年のAL『Estrela Acesa』のソングライティングのプロセスを垣間見ることができるユニークな作品とのこと。
 『Estrela Acesa』、個人的にソウル・アクエリアンズのネオソウル的な密室感を感じていたのですが、それがより強調されたテイクになっています。激ドープなのに軽やかでファンキー。超良い。

Sugar (Live at RBC Echo Beach) / Men I Trust

 Khruangbinのライブ作『Khruangbin & Men I Trust: Live at RBC Echo Beach』が2023/8/11にリリース。今回はMen I TrustとのスプリットライブALです。
 Men I Trustの演奏が味わい深くて良いです。良い意味で音源まんまの踊るにしてはちょっと緩いし、でも小気味良くはあるこの塩梅!力んでなさが良かったです。

Sunset Cliffs / Daniel Villarreal

 ドラマー/打楽器奏者Daniel VillarrealがAL『Lados B』を2023/10/6にリリース&先行曲公開。基本的にギターでJeff Parker、ベースでAnna Butterssのトリオ編成の作品(打楽器の重ねはあるっぽいけど)。
 Jeff Parkerのギターの渋み!ミニマルなリズム隊に対して、よりモノトーンかつコロコロと風景を変えていくギターが素晴らしいですね。ループ・ミュージック的な良さも出ていて良かったです。

Crazy Trip / Tomu DJ

 USのアーティストTomu DJがAL『Crazy Trip』を2023/8/11にリリース。アンビエント的な音色の気持ち良さが特徴なんですが、そこに加わるリズムが勢いあって良かったです。この「Crazy Trip」のリズムは確かにこれしかないよなぁ。エクスペリメンタルな方向に着地させないことで、むしろリズムに対しての誠実さを感じました。

Don't Play (feat. Mood Talk) / Jungle

 UKのアーティストJungleがAL『Volcano』を2023/8/11にリリース。特命的なMVなどある意味戦略的な雰囲気も感じていたのですが、新譜は底抜けに明るい感じが良かったです。ミュージック・マガジンでメール・インタビューしたんですが、回答も思った以上にピュアなんですよね。「曲聞いて楽しい」みたいな楽しみ方が一番良い気がしています。

Wait For The Summer / Benny Sings

 Benny Singsが新曲「Wait For The Summer」をリリース。今年3月の最新AL『Young Hearts』に収録されなかった未発表トラックとのこと。
 声の加工の仕方が面白く、Benny Singsってこんな感じでしたっけ?もはや心地良い声の概念みたいなエフェクティブで電子的なニュアンスさえする、記名的な声なのにそこを通り過ぎて匿名的になっている、違う言い方をすると良い声過ぎて肉体性をあまり感じない、妙なサイボーグ感が良かったです。

Disposable Thumbs ft. Flow State Records / Tortilla Katour

 この冷静に考えるとよく分からない音像こそ、ビートメイカーたちの曲の面白さとだと思います。演奏を想像すると気持ち悪いが、SP404を感じると途端に納得出来る、このエクスペリメンタル・サウンド!

WAKA DOGGYZTYLE (feat. Spice) / Zking

 Spiceの声全然聞こえないけど、どういうことなんだろ……?とりあえず滅茶苦茶な音像がかっこよかったです。バスドラが割れまくって、もはや他の要素はほぼ無し!この粗挽き感こそ最高ですね!!!!

平和 / 冥丁

 広島出身のアーティスト冥丁による、広島に原子爆弾が投下された日である8月6日にリリースされたデジタルシングル 。彼の育った環境や平和教育の深い影響からインスパイアされた、広島の歴史と感情を巡る音の旅。とのこと。2023年にリリース予定の『古風 III』からの先行曲でもあるそうです。
 音にノスタルジーを乗せるが素晴らしく上手いですね。今スピーカーで鳴っているのに、かつて鳴った音のように聞こえる感覚が素晴らしかったです。


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