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アフターコロナと「非暴力不服従」運動

昨夜、緊急事態宣言が39県で地域で解除された。

私の住んでいる神奈川県では、まだまだだと思うが、ようやくこの長い休暇も、終盤戦に入りつつあることを実感した。

それにしても、こう長く自粛が続くと、おうち生活のレア感が失われつつあり...まぁ、一言で言うとだれてきたな、と思っていたところ(苦笑)

珍しがってやっていた庭仕事は、だんだんルーティンになってくるし、色々と面白がって作っていた料理も、定番の数が増えたくらいの感覚になってくる。

リモート飲み会も、最初の斬新さはもはやなく、むしろリアルに会う、場を共有するってことが、いかに貴重で、簡単にコミュニケーションできるのかを思い知らされる。

言葉や見た目だけじゃない、それ以前のコミュニケーションがあったんだよね、そこには。

非暴力不服従運動

今朝、解除の感慨にふけり、コロナ禍を思い起こしながら、掃き掃除をしていると、ふとインド独立の父、ガンジーの「非暴力不服従運動」という言葉が浮かんできた。

これ、改めてよくよく噛み締めてみると、実はすごい発明だったんじゃないかと思い始めた。私たちの普段の生活、仕事の仕方にも通じるなと。

例えば、あなたが営業職だったとする。お客様のところに行って、提案する時の態度として望ましいのは、松下幸之助さんの言葉を借りると、

無理に売るな。
客の好むものも売るな。
客のためになるものを売れ。

となる。
このことは、この前こちらでも書きました。

これをガンジー風にいうと

暴力を振るうな。
服従するな。
世界や未来にとって善であることは、自分にとっても善であるはずだ。

となるのではないだろうか。

アフターコロナ:何に対しての非暴力不服従運動か?

では、アフターコロナで、私たちは、いったい何に対してそれをすればいい?

色々ありそうだけど、間違いなく誰ものリストに入ってくるのが、「自分自身」だと思う。正確にいえば、「『自分自身』と自分が思っているバイアス」に対して。

新しい時代を生きていこうとするとき、私たちは大きなパラダイムシフトを強いられる。これまでだって、人類は、その都度大きな犠牲を払いながらチャレンジしてきたんだと思う。

今回のように、ウィルスに全世界が戦々恐々とするようなことも、おそらく度々あったに違いない。(ご存知の方も多いと思うが、現に1720年のペスト、1820年のコレラ、1920年のスペイン風邪、とここ数百年だけ取っても、100年毎に世界規模で感染症が流行してきた)

死ぬのが怖い個体としての人間

人間個人は、死ぬのが怖い。反面人類は、多くの個の死を経験しながら進化成長してきた歴史を持つ。

ビッグ・バン以降、最小化を目指すエントロピーが、死をもって一度は最大化する、ということを繰り返す中で、そのダイナミズムゆえに、効率のよい最小化が実行されてきた。それが、進化という形をとって現われ、今に至っているのだと思う。

私たちが普段「自分」という意識を大切にして生き、それが壊れるのを極度に恐れるのも、上記のような仕組みに、うまく乗っかっているゆえとも言える。

ところで、私たちが自分と思い込んでいるものは、私たちの所有物ではないのだ、と聞いたことがある。

「自分とは何か」という別の問題は、とりあえず置いておいて、例えば、身体は、生命が誕生してから脈々と受け継がれてきた「乗り物」だと、整体の創始者である野口晴哉氏は言う。それをあたかも所有物のように感じて、思う通りにしようとするのは、本来間違いだ。

個人という枠を超えて

個体としては死にたくない、自分を失うのはめちゃくちゃ怖いのに、種としては、どんどん新陳代謝した方が種の保存につながるーー。

こんな、生まれついてのアンビバレンツな人間が、人類を守るため、死を恐れずに突き進もうとするとき、個人という枠を超えた働きをしなければならない。

その時、個は、人類なのか、地球なのか、よくわからないものに突き動かされる。

ガンジーという人は、その見本ともいうべき人だったのだと思う。

「自分たちを変えることができれば、世界の流れも変わるだろう。人が自らを変えれば、その人に対する世界の姿勢も変わる…… わたしたちは他者がすることを待つ必要はない」
「人類への信頼を失ってはいけない。人類は海だ。海の水が数滴汚れていても、海が汚れるわけではない」

アフターコロナの「非暴力不服従運動」

コロナ前の生活、「自分自身」は、すっかり変化してしまった。

私たちがアフターコロナでできることは、我が身から新しい波に乗り、自分自身に「非暴力不服従」しながら、この生活変化を受け入れ、新しい仕事の仕方、新しい家族のあり方、新しい生き方に、一気に移行することだと思う。

私のような小心者は、「ここで生まれ変わった」と自分に思い込ませて、そのように振る舞うことから始めようかと。

幸いなことに、今回はひとりではなく、みんな同じ状態からの再出発になる。noteやFacebookなどのSNSで、リアルでつながっていた人たちとも、新しい人たちとも、従来にはないやり方や側面で、つながっていけたらいいなと思う。

最後に、ガンジーの言葉を紹介したページを見つけたので、紹介したい。宇宙規模で大きい人だったんだなぁ、と改めて思う。










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