インタビューは相手の心をとりに行くもの
インタビューは、相手の心をとりに行くものだと思う。
いつどこで、どんなことを。
物理的なものは、今、たいがい取材前に調べられてしまう。
なんなら、相手の価値観なんかもSNSを見れば想像できてしまう。
ではなぜインタビューをするか?
まだ世に露出されていない相手の想いをつかみにいくためだろう。
取材前は、物理的なこと(いつどこで、どんなことを)を下調べする。
記事に必要な基本的な材料を集めておいたり、相手に対するマナーのためだったりなのだが、最近は、相手の心をとりにいくためだだと思っている。
下調べを入念にしていくと、安心して相手の心に向き合える。
専門的な用語などを調べておくと、会話のなかでその言葉が出てきたときに慌てなくてすむ。
知っていることは、聞き流していって、どんどん相手の本音や話の核心にせまっていくことができる。
純粋な想いが相手の心を掴む
一報、純粋に相手を知ろうと思ってやったことが、思いがけず相手の心を開くこともある。
以前、ある社長を取材したとき。
社長の好きだという書籍の情報を知り、古本で買って読み流した。
取材前に「●●の本、読みました。取材を楽しみにしています」と一報いれた。
取材時に相手の反応はすごぶる良かった。
「●●の本、読んでくれたんだね」という会話からはじまり、取材も相手からどんどん心を開いてくれたように思う。
こんな時もあった。
これもある企業の部長クラスの人を取材したとき。
その部が最近開いた展示会を見に行った。
内容も興味があったので、夫と楽しく見た。
取材中にその話をすると、パッと表情が変わり、「ええ?見てくれたの?」と喜んでいただき、その後の取材もスムーズにすすんだ。
これらの取材は、相手の心を完全に掴めたんだと思う。
不思議なことに、このような状況での取材だと、少々へまをしたり、下調べが足りない部分なども、全然容赦される。もちろん取材内容も、相手の本音や核心をつくものになった。
しかも、この2人はその後も継続してお仕事を発注してくれている。
質問のコツとか、取材のコツとか、いろいろ細かい手法もある。
が、純粋に相手を知ろうと思ってやった努力が、一番奏功する気がする。
今はあまり細かい手法にとらわれずに(もちろん下調べはするが)、自分の素直な想いにしたがって、手法にとらわれずに、取材の準備をしている。
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