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一年に一回夢に出てくる人

一年に一回くらい私の夢に出てくる人がいる。

彼には40年前に会って以来会っていない。

高校生の時、少しだけ付き合っていたというか、一緒に帰ったりしていただけだけど。

本当はバッタリどこかで会って、おばさんになっているのは仕方ないし、お互いに年取っていることを笑い合って、元気であることを確認したいと思っていた。

夢の中で会うと、あっ、彼がいる。と思うのだけど

恥ずかしくて近くに寄れず、

目が会って、「元気?」と話しかけられて、「うん」と答える

それだけで終わる。

毎回だいたいそんな感じで

夢から覚めて、夢なんだからもっと積極的に話せよ!と悔しくなることを40年もやっている。

でも、彼はもういなくて、5年前くらいに亡くなってしまって

だから最近の彼は病気になっていて弱々しい。

私は最近やっと夢で会う彼に話せるようになった。

偶然バッタリ会って、おばあちゃんになっているところを見られなくてもいい安心感からなのかわからないけれど。

海の中道海浜公園という広い公園が福岡の志賀島近くにあるのだけれど、高校の頃はまだ海の中道海浜公園はなくて、ただの砂浜がずっーと続いていて

高校生の時に、彼と二人で電車に乗って海の中道駅で降りて砂浜を海を眺めながらずっーと歩いた。

志賀島あたりは私が子供の頃は米軍基地があって、金網の中の街はアメリカそのものだった。

高校生の頃も英語の看板が残っていたりした。

一年に一回だけど夢の中で会うと心があったかくなる。

来年こそは夢で会ったらたくさん話したいな。








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