理解しようとしない。ただその人を受け入れるということ。

この人、どうしてこんな酷いことを言ったりしたりするんだろう？

生い立ちかな？
気質かな？

そうやって相手の背景を考えることで、許すことができて、納得することができた。

それは私の成功体験だった。

怒りや違和感をどうにかしたかった。
苦しかった。
ずっとわからないことが嫌だった。

だから、たくさん本を読んだ。
すると、「理解すれば、許せる。許せたら、楽になる。」というようなことがよく書いてあった。

そして身につけた処世術。

自分のことは棚に上げ、
長い間、私を守ってくれていたような気がする。

でもそういうのにもなんか疲れてきた。

そして、だいたい私の考えられる、わかりうる範疇を超えているのだ、人というものは。　

わたしというフィルターを通して理解できる人は、この世に1人もいないのだろう。

どれだけ理解しようとしても、
ほかの人のことはわからない。

家族でさえも。
子供でさえも。

「この人はこういう人」
と割り切って、心地いい距離でいられれば、もうそれでいいんじゃないか、と最近は思う。

相手を変えようとしても変わらない。
だからって私が変わるのもなんか違う。

そんな心境の変化があり、
理解しようとしなくてもいいかな、と思えた自分は、またひとつ格好良い大人になってしまったのであった…。

なんだなんだ、結局自分自慢じゃないか。

でもそれでいい。
それでいいんだろうな。