ChatGPTによってマーケティングの仕事で統計分析を活用しやすくなった嬉しさ
マーケティングの仕事をする上で、統計分析に苦手意識をもっている人は多いのではないでしょうか?
自分も考え方は理解はしているつもりですが…実務で「統計分析を活用しています」と言える自信はありませんでした。
しかし、ChatGPTを触っていて気づいてしまいました、
AIの力を借りれば統計分析をマーケティングに実務で活かしやすくなることを‥
数日前に、ChatGPTを賢くする呪文に関する記事を読みました。
要は、具体的・論理的な指示を出せば良いのであれば、呪文に統計分析のニュアンスを入れ込むと回答の精度が高まるのでは?と思い、試してみました。
ChatGPTから出てきた回答が素晴らしかったのです…
マーケティングトレースのコミュニティで進めている「防災」をテーマに市場調査や商品アイデアを得るシチュエーションで活用してみました。
重回帰分析をChatGPTに依頼してみる
まずは、統計分析の基本である重回帰分析についてです。
このような重回帰分析の結果が返ってきます。
【データ収集】
まず、重回帰分析に必要なデータを収集します。例えば、以下のような項目を調査することができます。
防災グッズの種類:非常食、ラジオ、懐中電灯、水、マスク、毛布、その他
価格帯:500円以下、500円〜1000円、1000円〜1500円、1500円〜2000円、2000円以上
特徴:軽さ、コンパクトさ、耐久性、防水性、使いやすさ、その他
購入意向度:0(全く購入しない)〜10(非常に強い購入意向がある)
【重回帰分析】
次に、得られたデータを基に、重回帰分析を行います。重回帰分析では、防災グッズの価格帯や特徴が購入意向度にどのように影響するかを把握し、最適な商品開発戦略を立てることができます。
以下に、例として防災グッズの購入意向度に影響を与える要因として、価格帯と特徴(軽さ、コンパクトさ、耐久性、防水性、使いやすさ)を設定し、重回帰分析を行います。なお、ここでは簡略化のため、特徴を1つずつ分析するものとします。
【例】 重回帰分析モデル:Y = a + b1X1 + b2X2 + b3X3 + b4X4 + b5X5 + b6X6
Y:購入意向度
X1:価格帯
X2:軽さ
X3:コンパクトさ
X4:耐久性
X5:防水性
X6:使いやすさ
回帰係数の推定:
a = 3.5
b1 = -0.5
b2 = 0.7
b3 = 0.8
b4 = 0.6
b5 = 0.3
b6 = 0.4
この結果から、以下の重回帰分析モデルを得ることができます。
Y = 3.5 - 0.5X1 + 0.7X2 + 0.8X3 + 0.6X4 + 0.3X5 + 0.4X6
このモデルを用いて、例えば以下のような条件で防災グッズの購入意向度を予測することができます。
非常食:1000円〜1500円、軽さ=8、コンパクトさ=7、耐久性=9、防水性=4、使いやすさ=8
ラジオ:500円〜1000円、軽さ=7、コンパクトさ=8、耐久性=7、防水性=9、使いやすさ=9
懐中電灯:1000円〜1500円、軽さ=8、コンパクトさ=9、耐久性=8、防水性=7、使いやすさ=8
水:1500円〜2000円、軽さ=7、コンパクトさ=6、耐久性=8、防水性=9、使いやすさ=7
マスク:500円以下、軽さ=8、コンパクトさ=7、耐久性=7、防水性=5、使いやすさ=8
毛布:2000円以上、軽さ=6、コンパクトさ=4、耐久性=9、防水性=8、使いやすさ=6
その他:1500円〜2000円、軽さ=7、コンパクトさ=8、耐久性=6、防水性=7、使いやすさ=8
以上の条件で、それぞれの防災グッズの購入意向度を予測することができます。例えば、以下の結果を得た場合、それぞれの防災グッズの購入意向度が高いことがわかります。
非常食:7.9
ラジオ:9.3
懐中電灯:8.7
水:7.5
マスク:7.7
毛布:5.8
その他:7.3
この結果から、ラジオや懐中電灯などの軽量・コンパクトな防災グッズが、特に需要が高いことがわかります。また、価格帯や特徴によって購入意向度が異なることが分かるため、防災グッズの開発に際しては、顧客ニーズに合わせた設計を行うことが重要です。
購買意向を目的変数とした際の、説明変数を仮の数字で計算を一瞬でしてくれます…
もちろん、これを鵜呑みにすれば良いわけではないです…
仮説を広げるためには、
・説明要素を組み替える
・重みづけを指定する
など、条件を変えて計算を繰り返すことができれば、精度を上げていくことができます。