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ブランドの価値基準をつくる大切さについて

マーケティングの仕事で、自分たちの価値を定義しよう!
とはよく言われると思います。

質問です。

皆さん、自分たちの価値がつくれている状態の基準はありますか?

いや、基準は決まっていないかも…
という方も多いのではないでしょうか。

価値基準がないと生まれる課題

自社にとって良い価値とは何かを決める基準がないと、「それっぽい価値」がどんどん追加されます。

プロダクト機能追加、サポート体制の充実、オプションetc

それっぽい価値が追加されるとどうなるか?

  • 次から次へと機能が追加されたり、何が価値かわからなくなる

  • マーケティングのメッセージもバラついて価値が伝わらない

など組織が疲弊する「負のサイクル」が生まれます。

優れたブランドは、価値とは何かを定義し、負のサイクルを避けている

ワークマンは、自分たちにとっての価値とは何かを定義し、価値にはならないことは「やらない」が徹底されています。

◎ワークマンらしくないことはしない
他社と競争しない。値引をしない。デザインを変えない。顧客管理をしない。取引先を変えない。加盟店は、対面販売をしない、閉店後にレジを締めない、ノルマもない。

ダイヤモンドオンライン:ワークマンは価値を生まない無駄なことはしない

今日は、「自分たちにとって価値とは何かの基準づくり」をテーマに書いていきます。

他の優良企業はどのような価値基準をつくっているのかを見ていきたいと思います。

「びっくりするほど良い商品しか発売しない」北の達人

北の達人は「商品開発基準」が厳しく、顧客が求めていないものをつくらない方針が徹底されています。

北の達人では「800の商品基準」をクリアして価値が作られているとのことです。

決算説明資料より引用:北の達人の商品戦略

木下社長のインタビューからは、「それっぽい価値をつくらない」ことが徹底されていることがわかります。

最初からブランドができましたって言っている時点で、他社にはない商品の持つ便益と独自性を確立できなかったことの裏返しだと思います。本当に価値のある商品だという自信がないから、“世界観”で差別化を図ろうとしているわけですよね。それができるのは資本力のある大企業だけです。便益と独自性を磨こうとしたら、最初はブランドやイメージにはそれほど手を掛けられないと思います。ブランドというのはあくまでも、後付けなんです。

「5秒で伝わる価値」が売れる商品の条件 ブランドとは“後付け”

この基準がクリアできないのであれば、価値として認めない!

というルールが設定されていることは、北の達人が売れる商品をつくり続けることができる理由なのだと思います。

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