学習のICAPモデルをカスタマージャーニーマップに応用する実験
企業都合で、ありきたりになりやすいカスタマージャーニーマップを描くための考え方を整理しています。
認知・比較検討・購入・ファン化…といったありきたりなフローはどのように見直せると良いか?
をずっと考えてきました。
学習モデルをもとにカスタマージャーニーを描く
色々と考えたり、試行錯誤する中で、
人がより良く学習するプロセスをもとにカスタマージャーニーマップを描く(顧客体験を設計する)考え方が一番しっくりきました。
行き着いたのが、ICAPモデルと呼ばれる、学習者の関与度をレベル分けする考え方です。レベル4まで設計ができると、より深い学習ができるようになるとされています。
図解します。
学びの深さをテーマに顧客体験を描くと、ブランドコミュニケーションは、より顧客・ユーザー視点で捉え直せると考えています。
NewsPicksの記事に言語学者の今井さんの記事がわかりやすく説明がされていました。
学びのICAPモデルをもとに顧客体験を設計する
カスタマージャーニーマップの、認知→比較→検討…といったフェーズごとに考えていく流れをやめて、顧客がブランドの関与度が高めると、学習が進みできることが増えるような体験設計ができると良いと考えています。
ICAPモデルを活用して顧客体験を設計する例を整理していきます。
コーヒーショップにおける体験設計の例
良いコーヒーショップが提供する顧客体験をICAPモデルをもとに考えてみます。普通のカスタマージャーニーマップを描くと、チラシを配る、SNSで配信するなどの施策が出てくるみたいになってしまうので、顧客が「より良くコーヒーと関わる環境づくりを支援する」発想に切り替えていきます。
「レベル4の相互作用まで顧客の学習レベルを引き上げること」ができると、結果的にリピート率が高まり、クチコミから新規顧客が増える可能性も高めることができるイメージが湧きます。
なぜ、スターバックスがコーヒー体験やセミナーに力を入れているかは学習モデルで考えると、より理解が深まるのではないでしょうか。
逆に、レベル1の受動的にコーヒーを楽しんでもらう環境を提供しているだけでは、価格や利便性などの条件だけで戦うことになります。