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ペルソナをつくって終わりにしない(ChatGPTでどのようにペルソナを掘り下げるか?)

プロジェクトの中で「ペルソナを作りましょう」はマーケティングの仕事をしていれば絶対に出てくる言葉だと思います。

最近、Twitterでも、
ペルソナつくって意味あるの?
の議論が改めて出ていたので、自分も考え方を整理しました。

「使えるペルソナづくり」の参考にしていただけたら嬉しいです!

それっぽいペルソナを作っても意味はない…は100%賛成。

ペルソナを作るだけであればChatGPTとMidjouney(画像生成AI)を使えば1分で作成できます。

ケーススタディでウィルキンソンのペルソナとカスタマージャーニーをつくった画像

ただ、このペルソナが作れたからといって、良い戦略づくりにはつながりません。

ペルソナ作って意味あるの?主張の論点整理

ネット上で出ているペルソナ作って意味あるの?で定義されている課題を整理すると、下記2つにまとめられると思っています。

1. 目的:なんのためにペルソナ作るのか?が整理されていない、本当にこのペルソナで良いの?の定義ができていない
2. 深さ:ペルソナ作成しても属性情報+αくらいで掘り下げられていない

ペルソナ作成の課題

ではペルソナの①目的を定める、②深掘りする、をどのような考え方で乗り越えるかを整理していきます。

参考にさせてもらったnote記事と合わせて紹介をしていきます。

1. ペルソナ作成の目的や定義を決める

まずは、何のためにペルソナ作成をするのかの目的についてです。

目的を整理する上で参考になるのは、KANEKOさんの下記のnoteです。

どの前提でペルソナをつくるのかを考えるマトリックスがとてもわかりやすいです。
まずはこの軸を確認すれば目的は整理しやすくなりました。

縦軸:[起点] 何を起点として作りはじめるか?
横軸:[フェーズ] どれだけ事実に近いものか?

「そのペルソナ、何のために作るの?」 図解・ペルソナ4つの大分類 より引用
「そのペルソナ、何のために作るの?」 図解・ペルソナ4つの大分類 より引用

まずは4章限のマトリックスから誰のペルソナをどの情報に基づいて整理するのか?をまとめていくのはオススメです。

ペルソナのビジネス要件を明確化する

次に、このペルソナが注力顧客で良いのか?をビジネス要件と合わせて確認していきます。

ビジネス要件とは、このペルソナと向き合うことで自分たちは成長できるのかを確認することです。

・このペルソナはどれくらいのボリュームで存在するのか?
・複数ペルソナがある中で、このペルソナの優先順位は高いのか?

向き合いたい問い

この問いと向き合うことで、ビジネス定義の曖昧さは防ぐことができると考えています。

でも、このボリュームを理解するの大変ですよね?

ここはChatGPTに補助をしてもらいましょう。

アクション:ChatGPTでペルソナの存在規模をフェルミ推定をしよう

ボリュームの推定と優先順位づけに関しては、ペルソナがどれだけ存在するかのフェルミ推定から仮説をつくっていけると良いと考えています。

以下はChatGPTを活用してシミュレーションをする例となります。
※例は、地域の特産品を購入する方の分析を置いています。

💡 上記のペルソナがどれくらいの規模で存在しているかを、フェルミ推定で教えてください。

ペルソナのボリュームを理解するためのプロンプト

日本の全人口:約126百万人(2021年時点) 首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)に住んでいる人の割合:約35%(2021年時点)
40代以上の人の割合:約40%(2021年時点) 世帯年収700万円以上の世帯の割合:約20%(2021年時点) 贅沢品を定期的に求める人々の割合:約10%(推定)

地域独自のものを好む人々の割合:約30%(推定)

ふるさと納税や観光など地域との関わりを持つ人々の割合:約20%(推定)

百貨店や高級スーパーを訪れる人々の割合:約20%(推定)

これらの前提を踏まえて、ペルソナの規模を計算します: 126百万人 × 0.35 × 0.4 × 0.2 × 0.1 × 0.3 × 0.2 × 0.2 = 約71,300人
したがって、フェルミ推定によれば、上記のペルソナは日本全体で約71,300人程度存在すると推定されます。
この数値はあくまで推定値であり、実際の数値はさまざまな要素によって大きく変動する可能性があります。

ChatGPTからの回答

もちろん、ChatGPTが出した数字を鵜呑みにしてはダメなので、計算プロセスを参考にしながら自分で数字を入れ直していきます。

ここまでの、ペルソナ作成の目的を明確にするためのポイントをまとめます。

①どの前提でペルソナをつくるのかを確認する
②そのペルソナはどれくらいのボリュームで存在しているのかを確認する
③ペルソナの優先順位は高いのかを確認する

アクション整理

2. ペルソナを深掘りする

最後にペルソナを掘り下げる方法についてです。
掘り下げる視点をいくつか紹介します。

これは川端さんのnoteを参考にしています。

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