見出し画像

【4事例掲載】LINE公式アカウントを使ったPSF/PMF検証

こんにちは、@tomokiinuiと申します。
普段はLINE公式アカウントのAPIのセールスをしています。

綺麗なUIが差別化にならない限り、新規事業で当たるかも分からないサービスにいきなりかっこいいネイティブアプリの開発などの大きな工数をかけてリリースするより、最低限の形で世にリリースしてサービスの検証した方が良いと思っています。

ECであればBASEShopify、LPであればSTUDIO、予約サイトであればmoshなど工数かけずにサービスを立ち上げられる便利な世の中になっていますが、LINE公式アカウントも少ない工数で十分なサービスを立ち上げられるツールになっています。ほんの少しでも新規事業のスピードを早めるヒントになれば良いと思い、LINE公式アカウントでサービスを運営している事例を整理していきます。
※所属組織に関係なく個人的に事例を収集したnoteになります

LINE公式アカウントを使うメリット

下記の3点で最低限の形でリリースし、新規事業の検証することにとても向いていると思います。

①LINE公式アカウントの友達追加だけでサービス提供可能
LINEは現時点で日本国内のMAUは8400万と国内最大規模の基盤があります。その基盤上でアプリダウンロードが必要なく、LINE公式アカウントの友達追加をポチッと押すだけでサービスの提供を開始できます。
さらにLINE広告では友だち追加広告があり、これはFacebook/Twitterなどにアプリダウンロードの広告を出稿するのと同様の意味を持つと思います。

画像1

引用元:友だち追加広告

②ユーザの学習コストが低い、使い慣れたチャット形式でのUI
LINE公式アカウントを使うことで、ユーザが慣れ親しんだチャット形式のUIでサービス提供が可能です。ユーザの学習コストが減るため、ユーザのオンボーディングがスムーズになります。

③フロントエンド開発が大幅削減可能
LINE公式アカウントにおいて検討するUIはメッセージの遷移設計・メッセージ・リッチメニューのクリエイティブ程度であり、様々な形式のメッセージ送信はAPIで実装可能であるため、フロントエンド開発が大幅に削減できます。ネイティブアプリの開発をせず、主にバックエンドエンジニアの力でiOS/Androidどちらもモバイルファーストのサービス提供が可能になります。これめっちゃすごくないですか??????
ちなみに要件次第ではAPIを用いた開発もいらず、LINE公式アカウントの管理画面であるOfficial Account Managerかサードパーティーツールだけで実現可能です。事例①はこの例になります。

事例① タイミーデリバリー

タイミーデリバリー
東京
大阪

コロナ禍により、飲食店は急遽、デリバリーサービスの導入が必要になりました。このような環境の中、スキマバイトのタイミーはLINE公式アカウントを使って即席のデリバリーサービスを立ち上げています。実際に緊急事態宣言の中、早期にリリースを実現しています。

どのように構築しているかというと、LINE公式アカウント、Googleフォーム、Notionしか使っていないようです。APIでの開発もなく本当に即席ですが、早くリリースすることを最優先であれば十分にデリバリーサービスを運営可能だと思います。彼らは元々飲食店をクライアントとして抱えていましたし、ユーザも社長のTwitterなどで拡散することで一定規模のユーザ獲得を見込めそうです。

【画面遷移】
リッチメニューに各種機能を設置しており、「注文はこちら!」を押下するとGoogleフォームに遷移します。
画像2

リッチメニューにある「1ヶ月配達無料」/「お困りですか?」をタップすると下記のNotionのページに遷移します。画像3

ネイティブアプリはPUSH通知を実装ができますが、LINE公式アカウントでも下記のようにPUSH配信でユーザへの通知の表現が可能です。費用は従量課金となっています。
画像4

事例② サントリー

TOUCH-AND-GO COFFEE

ベンチャー企業だけでなく、大企業の新規事業にもLINE公式アカウントは活用されています。サントリーのTOUCH-AND-GO COFFEEはLINE公式アカウントでカスタマイズコーヒーのモバイルオーダーを提供しています。

チャット形式でコーヒーをカスタマイズしていき、ピックアップ場所・日時を選択、決済はLINEPay/クレジットカードで行い、完了したらロッカー番号が送られてきます。自身で選択した日時にお店のロッカーに取り行くと、カスタマイズされたコーヒーが用意されているサービスです。

【画面遷移】
友だち追加すると下記のウォークスルー配信されます。ネイティブアプリでよく見かけるウォークスルーをチャット形式で表現できる参考事例だと思います。画像6

「さっそく注文をスタート」を押下するとチャットでコーヒーのカスタマイズが始まります。画像7

「注文を確定」を押下すると、WebViewが立ち上がり、決済を行います。決済はLINEPayとクレジットカードが選択できました。決済が終わりコーヒーの準備ができると、ロッカー番号が送信されます。このロッカー番号に指定した日時にピックアップすれば、コーヒーが受け取れます。画像8

ちなみにですが、ジャニヲタさんがカスタマイズできる名前の部分に自担の名前を入れるというバズり方もしているサービスです!

新規事業でいきなりネイティブアプリを作る工数は大きいというケースでLINE公式アカウントが使われている好事例だと思います。

事例③ illuminate

illuminate

キュ〜トでクレバ〜な起業家のハヤカワ五味さんが運営しているilluminateはLINE公式アカウントで生理日管理を提供しています。

【画面遷移】
リッチメニューに生理日登録・体調記録などのメニューを設置し、押下すると、LIFF(LINEが提供するウェブアプリのプラットフォーム)が立ち上がり日にちや体調を入力可能でLINE公式アカウント上で完結する一貫した体験を提供しています。画像5

ネイティブアプリ開発しなくてもこのUIを実現できるのであれば、LINE公式アカウントで十分じゃないですか??

事例④ ネットプリント

ネットプリント

LINE公式アカウントからPDFなどをアップし、セブンイレブンに設置している印刷機で印刷できるサービスです。印刷が必要なときに利用していて、めちゃめちゃ便利です。

【画面遷移】
友達追加するとまずチャット形式で利用規約に同意させます。このLINE公式アカウント上で利用規約の同意をとるフローも参考できる事例だと思います。画像10

あとは印刷したい画像/PDFをLINEでアップし、送られてくる番号を印刷機に入力するだけです。
画像9

この事例からネイティブアプリをダウンロードするほど頻繁に使わないサービスにもLINE公式アカウントは相性が良いことがわかります。ちなみにローソン・ファミマの印刷機を使えるLINE公式アカウントはこちらです!

さいごに

LINE公式アカウントは新規事業で開発工数を最低限にしたい・利用される頻度が低いサービスのためわざわざネイティブアプリ作るほどではないなどのケースでとても相性がいいと思います。

サブスクなどもLINE公式アカウントで提供できると思うので、新規事業を立ち上げ予定の方はぜひネイティブアプリ・Webサイトを開発する前にLINE公式アカウントでもいんじゃね?と思って頂ければ幸いです!長文ありがとうございました!




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?