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やはり「杉田水脈発言」は共同通信の虚報だったか――警察の体質改善こそが課題

 始めに言っておきますが、多くの方はご存知の通り私は自民党が大嫌いな人間です。私は杉田水脈先生のことを自民党入党以前から知っていますが、自民党にいる杉田水脈先生は、杉田先生の持っている本当の良さを発揮できていないので、今の杉田先生を積極的に支持は出来ません。

 とは言え、マスコミによる捏造報道には与するわけにもいきませんし、そもそもそうした報道によって本当の問題点から目を背けさせることもある以上、杉田水脈先生の発言捏造問題について記させていただきたいと考えます。

本当に「セカンドレイプ」発言はあったのか

 問題の発端は共同通信の報道です。

杉田議員「女性はいくらでもうそをつける」
9/25(金) 13:14配信
共同通信
 自民党の杉田水脈衆院議員は25日の党内閣第一部会などの合同会議で、女性の暴力や性犯罪に関し「女性はいくらでもうそをつけますから」と発言した。

 断定的に書いていますが、本人は否定しています。

 この記事の出典になっているのは匿名の出席者です。無論、自民党の会議ですから、出席者はみんな政治家とその関係者です。

 この場合、匿名の出席者の証言の信憑性が問われます。自民党議員同士の権力闘争の激ししさを知っている人間ならば、政治家による匿名の証言など信憑性皆無なことは、誰でも知っているはずです。

 重要なのは、詳細は後述しますが、これは杉田水脈先生が自民党執行部の提案に反対する中で起きた出来事であるということです。従って、自民党執行部側の人間が嫌がらせで事実無根のことをマスコミに流す可能性は十分にあるというか、自民党はそう言う政党です。

 普段は自民党の腐敗に敏感な人たちも、被害者が杉田水脈先生になると平気で自民党関係者の匿名リークを信じるのですから、面白い現象だと思います。

 さらに、この報道だけだとどういう文脈で述べたのかも不明です。

 本人が否定しているのに、信憑性の低い証言だけで誹謗中傷するのは、人権侵害であると言えるでしょう。

マスコミと自民党による杉田水脈先生の“虚像”

 マスコミによる杉田水脈先生の報道もそうですが、自民党も杉田水脈先生の味方とは言えません。野党時代、杉田水脈先生は自民党を激しく批判していたことは、私自身野党時代の杉田先生とお会いしていますから、知っています。

 だからこそ、杉田水脈先生は自民党を離党するべきだと強く思っているのですが。

 杉田水脈先生は消費税減税を始め、国民のための政策を積極的に唱えていますが、そういう活動をマスコミは報道しません。

 多くの人は『新潮45』での「生産性」発言で杉田水脈先生に一種の偏見を持っていますが、杉田水脈先生はその後、LGBT当事者に直に謝罪しています。失言しても何ら謝罪しない政治家は、特に自民党には多いのですが、杉田水脈先生はそうした自民党議員の中では異例の誠実さです。

 私は自民党は嫌いですし、自民党議員である杉田水脈先生を批判するのも結構です。私も批判していますから。

 ただ、信憑性の低い情報で誹謗中傷を行うのはどうなのか、と思うのです。

杉田水脈「警察の関与と連携は不可欠」

 そもそも、当該会議は性犯罪対策事業の一部を民間に委託することの是非についての会議です。要は新自由主義的な政策を自民党執行部が提案し、それについて杉田水脈先生は反対したのです。

 本人のフェイスブックに釈明文があるので、全文引用します。

「一部報道における私の発言について」
昨日、一部で私の発言についての報道がございましたので、ご説明いたします。
まず、報道にありましたような女性を蔑視する趣旨の発言はしていないということを強く申し上げておきたいと存じます。
私が出席しておりました内閣第一部会・内閣第二部会合同会議では、男女共同参画の来年度要求予算額についての説明がありました。
男女共同参画の要求額が今年度の2倍となっており、その中で「女性に対する暴力対策」への比率が高かったことを受け、以下のような内容の発言をいたしました。
かねてより申し上げているように、私は女性への暴力はあってはならず、許されない犯罪だと考えており、暴力を振るった加害者はきちんと罰せられることで再発を防ぐべきであり、その為には警察の関与と連携は不可欠であると考えています。
被害者が民間の相談所に相談をして「気が晴れました」で終わっては、根本的な解決にはなりません。
警察の中に相談所を作り、女性警察官を配置することで敷居を下げ、相談しやすくすることができるのではないか、また、それが警察における女性活躍にも繋がるのではないかということを申し上げました。
また、慰安婦問題と女性に対する暴力は全くの別問題ではありますが、一方で民間団体の関与という点においては、韓国の挺対協が「聖域」になってしまって、長年誰も切り込めなかった期間の公金の不正利用などの問題が次々と発覚していることもあり、日本でも同じ問題が起こる可能性を懸念する声もあります。
新規事業として民間委託を拡充することだけでは、女性の人権を守り、暴力問題の解決をのぞむ世論と乖離するのではないでしょうか、という趣旨の意見を申し上げました。
繰り返しになりますが、女性蔑視を意図するような発言はいたしておりませんことを改めて主張いたします。

 匿名で語る自民党関係者よりも信憑性の高い話だと思います。

問題にするべき政治家は他に沢山いる

 そもそも私には、杉田水脈先生はスケープゴートにされている感があります。

 杉田水脈先生よりも酷い女性蔑視発言をしている人間は、沢山います。しかし、マスコミはそれが仮に自民党関係者であっても杉田水脈先生の時ほどには批判しません。

 例えば、舛添要一元東京都知事は「女性は生理があるから政治家になるべきでない」等の露骨な差別発言を過去に繰り返しています。

 しかも、舛添要一氏の場合は単に差別発言をするだけでなく、過去には現実に女性を苦しめる政策を積極的に推進していました。具体的には

生活保護から「母子加算」を廃止に追い込む

子宮頸がんワクチン推奨で多くの女性を副反応に苦しめる

等々があり、この舛添要一氏が自民党推薦で東京都知事選挙に出馬したときは、反対運動も起きました。

 もしもマスコミが舛添要一氏の言動を大々的に報道していれば彼が都知事になることは無かったでしょうが、実際にはマスコミはこうした発言を殆ど報道しませんでした。

 よく「マスコミは反自民の偏向報道をしている!」という人がいますが、実際にはマスコミが非難するのは自民党は自民党でも元々自民党出身ではない杉田水脈先生みたいな、「自民党の中では、マシ」な人ばかりを攻撃しており、本当に問題のある大物は攻撃しないのが現実です。

警察の体質改善問題をどうしてマスコミは取り上げないのか

 今回の件も、杉田水脈先生についての信憑性の低い証言は取り上げる一方、マスコミは杉田先生が取り上げた重要な問題を取り上げていません。

 性犯罪について警察の動きが遅いこと、また、被害者が警察に相談しにくいこと、があることはかつてから知られています。

 警察の中に相談室を作るのはとても重要なことです。

 私自身、過去に友達がストーカー被害に遭った時に警察の体質的な問題を痛感しました。

 マスコミの今回の報道には、こうした問題から目を逸らさせる効果もあるように感じます。

ここまでお読みくださり、本当にありがとうございます。 拙い記事ではありますが、宜しければサポートをよろしくお願いします。 いただいたサポートは「日本SRGM連盟」「日本アニマルライツ連盟」の運営や「生命尊重の社会実現」のための活動費とさせていただきます。