ロード歴3年目の34歳、2度目の富士ヒルクライム


特に役に立たない平凡な記録の懺悔

◯今年の目標

ロードバイク(zwift中心)を始めて3年目、富士ヒルは2度目の参戦。昨年74分でシルバーは達成したので、今年の目標は70分切り(前年比で4分短縮)

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◯準備してきたこと

昨年の経験から、パワー以前に以下の2つの課題が大きいことを痛感した。

  1. ベースの強化・・・昨年はそもそも1時間以上の練習が積めておらず、レース後半には持久力のなさと高所耐性の無さ、喘息が合わさって致命的に脚が止まってしまった。レース前からこの傾向はあり、20分走のFTP計測値265Wと1時間連続走のパワー220Wと、致命的な乖離があったことからとベースが出来ていなかった事がわかる。今年は家庭環境的に2時間くらいの練習ができるようになったこともありzwiftフリーランを中心に90分以上の走行を増やした。

  2. 走行スキル、パワーマネジメント・・・昨年のログを見ると集団走と斜度変化に対するパワーコントロールが下手で序盤に何度も無酸素領域に入れてしまっていたことで体力を削っていた。今年は実走機会を増やしたこと、zwiftでのフリーランで斜度変化への対応を学んだことでこのようなパワーのブレは改善された。zwiftのフリーラン機能は今まで軽視していたが本当に効く。

練習は平日の仕事、家事育児後(22時以降)と休日の午前中が中心。平日は寝落ちとの戦いだが意志が弱く、週に3回練習できたら良い方だった。

(おまけ)機材・・・これは申し訳程度だが、見た目や乗り心地の向上のカスタムに併せて600g程度ダイエット。(ペダル込みボトルあり8.6kg→8.0kg)
直前に6800アルテグラクランクの割れが判明しレース2日前にリコール交換。これが仇となった。

リコール品のクランク…自体は良かったのだが、この際のチェーン調整が良くなかったか、新調しなかったチェーンとの相性が悪かったか。
この状態で8.0kg

◯試走

本番2週間前に試走を実施。
無理せず実走やzwiftで長めのフリーランをこなす時と同じ負荷感で淡々と走って実力を測っておきたかった。(酸欠や脚攣り厳禁)
試走タイムは77分。(235W、3.9倍)流してもシルバー出るなら70分狙えると思っていたが、厳しそうなことが分かった。また、バーチャルでは出来てしまう「終盤にガッツリ踏む」を高地で出来るのかを試すために大沢駐車場上で300W、5倍近く踏んでみると明らかに酸欠の傾向が出た。高所に特別強いわけでは無い自分の体質では、後半に出せるパワーには限りがあるので筋力はある程度序盤に使わないとロスになると理解。

試走日は暑かった

◯レース前の見通し

上記によって2年連続のシルバーは間違いないと確信する一方、パワー自体を上げるのが間に合わず本番前のFTPは約280W(20分走95%、1時間とも)程度であった。高地でのタレを加味すると期待できる平均パワーは250W。体重60kgに8kgの機材でゴールドを視野に入れ、70分を確実に切れる人の相場を見ると30Wは足りないと見た。
現実的には72分目標、あわよくば70分をイメージしながら現地入りした。

◯前日準備

昼過ぎに受付、ブースを見て回り15時前には撤収。夕飯も風呂も早く20時には就寝した。当日意図的に早起きしたのもあって寝付きは素晴らしく良かった。1年間睡眠を削って練習してきたので、ここ2年間ほどで一番の睡眠だった。

◯当日スタート前

2時半起床でパンとコーヒーを摂り、朝風呂。この朝風呂がものすごく良質なアップになったと思う。
5時過ぎに現地入りしてアップがてら別の駐車場にいた選抜の大学後輩に挨拶に行く。
6時にはスタート地点に移動。3列中2列目前方になった。ここでマグオンとエネ餅を補給
水分は550ml入れて会場入りし、スタート前に150mlほど飲んでいた。

◯レース

【スタートから10km】

ゴールドトレインがあったので後方について行く。強度は5倍、300W程度。変速調整がうまく行っていないのか勝手にギアが落ちたり入らなかったりを繰り返して不安に。
パワー的にもこのままでは保たないなと思っていたら同じような人がいたので4.6倍、280Wくらいまで下げて落ちた人で固まって走る…が、それも気づいたら後ろが切れ2〜3人程度で走っていたら先に見送っていた仲間に合流。一緒に回そうと思った矢先、10kmに満たないところでチェーン落ちした。落ち着いてチェーンを巻き直すが再加速含め1分近くロス。たまたまそこにスタートで挨拶していた仲間のお知り合いが合流。メンタル的にかなり助かった。余裕は無さそうだったので暫く前を引いていたら自然とパックになってきた。
RDの不調も変わらずで斜度変化に対して変速で対応出来ないので走り方でなんとか誤魔化す。
後半のコンディション維持のため、水分は半分以上飲んでいた。

【10km以降】

ストップのロスとメカ不調で70分はもう絶望的だったので開き直って周りの人を助けながらベストを尽くすことに。脚の合う人を探しながら声掛けして最大で10人以上のパックで走行。実際に助け合えたのは3名ほどだったけど、集団を作れたと言うメンタル的な充実感に助けられて高地でも240W程度のパワーを維持できた。カメラにはピース出来るくらい意識ははっきりしていて低酸素への対応は出来ていた。(ならもっと踏め)
隊列が千切れてきた頃に鳥人間繋がりの学生さんが後ろから追い付く。少しだけ付いて行ったが力の差があり見送った。これだけでなくゴールドペースに近いトレインが幾つか通ったが、喰らいつけるだけの脚は無くお見送り。昨年のような明らかな速度差ではなく、あと10W出せたら…という感じ。
最後までペースが近い人たちとは走れたので完全な単独にはならず、平地も40km/h以上で稼ぎながらゴール。73:50(前年比12秒短縮)だった。

◯反省

【良かったこと】

記録は昨年と変わり映えしなかったが、パワーマネジメントと集団走行、高所でのタレに関しては明らかに改善できた。昨年段階ではPWR以前にこのあたりが大問題だったので、成長を感じられて嬉しかった。

昨年のパワーログ。ローテも組めてないのにパワー上下が酷い


今年のログ。パワーコントロールはマシになった。

【今後の課題】

上記の改善で課題の多くはPWRである事が明確になった。今年のトータルパワー260Wは一見充分に見えるが、これはメカトラから脚を使ってペースを戻したり、速いトレインに乗り切れなかった結果。ゴールド前後のペースのトレインに乗ってタイムを稼ぐにせよ、自力でペースを作るにせよもう一段階以上のPWRが無いと話にならないと理解した。
体格的には体重を落とす方は難しいので、あと20Wパワーを積み増しして、速いペースに乗るorペースを作るだけの力をつける事が来年までの課題になる。ベース強化とスキル向上は続けつつも、あと一年はもう少しパワーを追求した練習にしていきたい。単純に練習量を増やすのは育児、介護上難しいが、つい練習前にダラダラしたり寝落ちしたり…と言うことを減らしていけば、まだ捻出できる時間はある。

一緒に練習して下さった方々、当日一緒に走ってくださった方々、ありがとうございました。また来年もよろしくお願いします。

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