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新しい症例検討会の形

今日はハザマ薬局で行われている症例検討会の例を通して、薬を渡すまでではなく渡した後のフォローをはじめた時に症例に対する考え方や議論が変わるという話を書きます。

ハザマ薬局の症例検討会は有志の薬剤師数人と医師である狭間社長で開催されています。僕は企画・運営の方で携わっています。各々の薬剤師が今悩んでいる症例を持ち寄り、みんなで検討をします。それぞれが平均60名くらいの在宅患者さんを担当していることもあり、多種多様な意見が出ます。

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YAKUZEMI PLUS NO.47 2019 AUTUMN

この会の特徴は何と言っても検討の最後には必ず「来週●●を提案してみます!」という言葉で締めくくられることです。具体的な行動に繋がる検討会なのです。

これは服薬後のフォローを行なっている集団でこそ成せるやり取りだと思います。なぜなら薬を渡すまでの仕事であれば(誤解を恐れずに言えば)検討そのものが不要なのです。処方箋を眺めながら、「何でこの薬出てるんだろう?」というような処方意図や病態を推測することに止まるのではないでしょうか。

この会に集まっているメンバーは服薬後のフォローを行っている≒患者さんの体内で薬がどのように効果するかを予測し、患者さんの身体がどのような表現をするかということを実測するという仕事を繰り返しています。

したがって検討会は「〜〜の所見を認め、✖︎✖︎を疑っています。▲▲を提案しようと考えておりますが、いかがでしょうか」という問いかけでスタートします。意見は処方の提案から検査のオーダー、はたまた「そもそも闘うべき症状なのか?」という根本的なものまで多岐に及びます。

症例検討会の内容は社内クラウドに共有されます。
さらに検討会後の経過についても各参加者から共有されるため、今後症例が集積していけばライブラリーとして次の世代にとっても価値のある遺産となるはずです。

ちなみに症例検討会の様子は日本在宅薬学会のe-Learningで公開されているようです。(別に学会から何も貰っていません笑)

noteで僕が運営しているサークルではオンライン症例検討会を開催予定です。また非公開のFacebookグループ内でメンバー間で相談することも可能です。

今日もありがとうございました😊



いつも読んでくださりありがとうごさいます。みなさんが読んでくださることが活力になっています。