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「L.A.コンフィデンシャル」

クールでスリリングな映画「L.A.コンフィデンシャル(L.A.Confidential)」(97年、カーティス・ハンソン監督)をついに観た。

50年代のロスが舞台。ロスの闇社会はトップが逮捕されたことで混乱、市警の内部も賄賂等が横行して腐敗してた。街のコーヒーショップで元刑事を含む男女が惨殺される事件が発生、刑事らが捜査を開始するが、警察の上層部が関わる、さらに大きな闇にぶちあたる…。

登場人物が多く、ストーリーもけっこう複雑で展開も早いので、最初の方はわかりにくかったが、途中からやっと集中できた。日本語吹き替えで、再度観たらもう完璧。

曲がったことが嫌いな真面目一辺倒、でも出世を意識してるエクスリー刑事(ガイ・ピアース)と、すぐにキレて暴力を振るうが、女性には優しい悪徳刑事のホワイト(ラッセル・クロウ)がメインキャラかな。反発し合う2人だけど、闇を知って、協力して捜査にあたる。

ラッセル・クロウのブチ切れ演技がめっちゃカッコいい。捜査を軽くあしらおうとする検事を、引きずり回して窓からぶら下げて吐かせるところなんてもう惚れちゃう。最後、エクスリーが上司のダドリーを撃って解決、昇進したのに対し、市警を辞めて惚れた売春婦とともに田舎に旅立つなんざ、シブいオトコだね〜。

なんか昔のアンタッチャブルみたいな世界で、男も女もセリフが決まってるね。俺もイイ女の前でこんなセリフを呟いてみたいものだ。似合わないけど。

登場人物それぞれの正義がある。闇と通じマフィアの世界を牛耳ろうとする正義、悪いことは一切許さない一般市民を守る正義、とにかく悪人には何をしても良く、一方で女を守るという正義、自分のために賄賂はもらうけど仕事はちゃんとする正義…一つの事件を軸に、それぞれ命がけで正義を貫く中で、人間の業の深さと重厚さを表してるのじゃないか。

50年代だから、警察はめっちゃ強引で、黒人は常に蔑ろにされ、逮捕したメキシカンを同僚の復讐だと皆でボコボコに殴る。これがアメリカなんだなぁとしみじみ思ったね。

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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。