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「ドアーズ」

オリバー・ストーン監督の60年代の米国社会を描いた三部作のひとつ、「ドアーズ(The Doors)」を観た。伝説となったロックバンド、ドアーズのヴォーカル、ジム・モリソンの半生記だ。

ドアーズの有名な「ライト・マイ・ファイヤー」(ハートに火をつけて)を最初に聴いたのはザ・スターリンのカバーだった。ホンモノよりもカッコよかったし。

ジム・モリソンの、ステージ上でオナったという伝説的奇行は知ってたけど、アルバムをちゃんと聴いたのは後になってからだ。

60年代のイマイチ、リズムがハッキリとしないモコモコした感じの音で、取り立てて過激でもない普通のロックだと思ってた。当時はジムの行動とともに歌詞とかも過激だったのだろうが。

しかし、昔のこういうタイプのロッカーにありがちのどこまでも刹那的で破滅的な生き方だ。最初にジムの書く歌詞が注目されて大学生の時からデヴューしてあれよあれよという間に人気、知名度とも頂点まで上り詰めると、酒、女の子、ドラッグに溺れて、ずっと寄り添ってきた恋人とは殺し合いのようなケンカを繰り返して、レコーディングやライブもまともにできない事態に落ちて、メンバーにも呆れられていく。

それがドラッグの幻想シーンやベトナム戦争のシーンなどに混じって表現される。ちょっと前衛的だけど、オリバー監督なりの描き方だと思う。でも、放送禁止用語を連発したり、ライブはスリリングで文句なくカッコイイ。ホンモノを観てる感じだった。

もっと歌詞や音で表現すれば良いのに、ジムのすぐにトラブルになるエスカレートした振る舞いは観てて辛かった。

当時のベトナム戦争に突入して国内ではカウンターカルチャーとしてヒッピーが流行るアメリカの閉塞した時代状況をジムが“反逆のカリスマ”として体現してるのかもしれない。ロック史にも残ると思われるステージ上でオナったという事件をもっとリアルに観せてほしかったな。

そういえば、前の結婚式の時に入場曲としてドアーズの「ジ・エンド」を選んだけど、式場に却下されたんだ。俺としては、結婚はある意味終わりという意味を込めたのだが。

「ドラッグは感覚を豊かにするために使うのであって、決して逃げるためじゃない」
「死ぬものまた悪くない…」

こういう感覚は今は絶対に受け入れられないだろうなぁ。

ジム・モリソンを演じた俳優さん、本人にクリソツだね。ジェネレーションXのビリー・アイドルも出ててビックリ。ニコがあんなにヤリマンだったとは。アンディ・ウォーホールはゲイだね。

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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。