「樋口一葉・泉鏡花集」

メリカリで買った「日本文學全集」の第3巻、「樋口一葉・泉鏡花集」読了。

コレも明治・大正時代だから、“予は〜、〜なれど、〜けり、〜なり”みたいな古臭い文章で読み辛かったぁ。

樋口一葉といえば、「にごりえ」、「たけくらべ」だろうけど、たった24歳で肺結核により夭逝してるんだねー。五千円札の肖像画になってるのに。

「にごりえ」は、不倫の果ての心中もの。遊女お力に惚れ込んだ源七が、妻子とも分かれて、お力を道連れに情死するわけだが、ハッキリと書かれてないけど、“無理”心中かもね。

「たけくらべ」は、吉原遊廓に住む14歳の少女、美登利 (みどり)が僧侶の息子に恋をするが、お互いに冷たい態度を取ったりして素直になれずに、イライラする話。

祭りの日に着飾ってオトナになった美登利が、急に元気がなくなって同級の男の子と遊ばなくなってしまうけど、ここは初潮が始まった説と、吉原だから“水揚げ”されたとの説で研究者の間で論争があったらしい。

とにかく、思春期の男女の淡い恋心を情緒豊かに描いた作品が多いね。嫁に貰われた若い女が、夫に裏切られて、実家に逃げ帰って、途中で昔好きだった男に会ってしまってドキドキするような。

泉鏡花も、短編が中心。

旅の僧が途中、一緒になった若者に不思議な話を聞かせるという、有名な「高野聖」をはじめ、ヘビやカエル、妖艶な美女まで登場して、旅人を惑わせるというような、怪奇な幻想文学だね。

泉鏡花の小説って、早朝の、霧が立ち込める山奥のイメージだ。ボヤッとしてて、ハッキリとはわからない中に、不思議な事に出会ってしまう、後で思い出すと恐ろしくて身が震えるような。だから読んでてもハッキリとしない明確じゃない。

続いてるなぁ。次はドッポとロカだよ〜ん。

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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。