【洋画】「フィツカラルド」

1982年の西独映画「フィツカラルド(Fitzcarraldo)」。監督は、ニュー・ジャーマン・シネマの代表格、ヴェルナー・ヘルツォーク。

アマゾン奥地にオペラハウスを建てようとして、その資金を作るためにゴム園の開拓を計画、その調査にアマゾン奥地に向かう男の冒険譚。

男はアイルランド出身のフィツジェラルド(現地人には発音が難しいため、フィツカラルドと呼ばれる)で、演じるのは、クソわがままなロリコン(自分の娘に性的虐待をしてた)怪優、クラウス・キンスキーだ。

フィツカラルドは、アンデスに鉄道を敷こうとして失敗・破産、愛人である売春宿の女将の資金援助を受けながら、未開の地アマゾンにオペラハウスを建設して、世界的オペラ歌手カルーソーの公演を行うことを夢見ている白人の奇人で、ヘルツォークの映画ではお馴染みのクラウス・キンスキーにはピッタリの役だと思う。

愛人に土地の購入資金とボロい中古船を買う資金を出してもらって、人員を集めて出航するが、未開の現地人がいつ襲って来るかわからない大きな不安の中、上流に向かって進んでいく。

肝は、ブルジョワらしく、協力的になったたくさんの現地人を使って、アマゾンのジャングルを切り開くのだが、船を川から陸に上げて山越えするシーンをはじめ、このロケ、トンデモなく過酷だったろうということを映画を観ててまず想像させる。病気やケガで途中降板した演者も多いという。

ヘルツォーク監督は、アマゾン奥地の長期ロケで、それだけの犠牲を払って、壮大なスペクタクル冒険映画に仕立て上げたわけだが、この未開の地開拓がメインとなって、それだけで終わってしまったように感じる。人間ドラマは中途半端で。ヘルツォーク監督の狂った執念は感じるけど。

夢ばかり見てるバカな男が、愛人の金を資金に、どんな犠牲を払っても、夢を実現させようと奔走する、まさに男っていうのはどれだけバカなんだよ、とでも言われそうな映画だった。

映画ってのは、ここまでやって作られるのだねー。

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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。