「武士道というは死ぬことと見つけたり」

もちろんのこと、三島由紀夫の「葉隠入門」は数回、読んではいるけど、ジョージ秋山先生が漫画を描いていたのかぁ。

「葉隠」とは、18世紀に、佐賀鍋島藩士の山本常朝が口述した武士道の論書であるが、「武士道と云は、死ぬ事と見付けたり」が最も有名な一節。

武士は、仕える藩主のために殉死することが理想であり、生と死のいずれかを選ばなければならない時、迷わず死ぬ方を選ぶということだ。つまり、常に死を覚悟して事に臨めということだな。「一日一生」ならぬ「一日一死」だね。

しかし、山本常朝本人は、藩主が死んでも(殉死が禁止となったこともあるが)、死ぬことはなく出家して、後に「葉隠」となる武士道についての語りと筆記を行い、61歳で、畳の上で死んだ。

道徳啓発の一種として使われそうな内容だが、人間というのは、死の覚悟を持った武士といえども、常に、矛盾した存在であるということだ。

「芸は身を滅ぼす」
「武士にとって忠孝など要らぬ、ただ死に狂いするばかりである。その中に忠も孝もあるのだ」
「名人も人なら我も人と思え」(金八先生の名言はココから来たのか?)
「始めに言葉ありき」
「衆道(男色)に心得あり。相手は一生に一人とすべし。男色女色、二道をかけてはならない」
「恋の極意は忍ぶこと」
「今の世を百年前の良い時代にしたいと思い悩んでも無理なこと。その時代にはその時代の良いところがある」
「人間とは良くできた“からくり人形”である」
「人は自分の心の中にないものは見えない。例えば、美しい芸も、心の中に美しいものがなければわからない」


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TOMOKI
脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。