「瓶の中」

またまた、デコちゃん(高峰秀子)のエッセイなのだ。

暮らしの小物から、飲む・食べること、花のこと、古い日記と簡単な自伝と、多彩な内容の、デコちゃん最後の大判の本。

有楽町にあった小さな古道具屋「ピッコロモンド」の女主人らしく、趣味の良い、センスの良い、ステキな小物について、写真入りで綴っているのは、興味がなくとも大いに感心する。

デコちゃんならではの、ユーモア溢れる、べらんめえのすれっからしのような、優しい皮肉に富んだ文章は、いつもながら読んでて気持ちが良い。

ヘンタイ文豪・谷崎潤一郎との“食いしん坊”エピソードや、レズっ気のある女中さんが嫉妬から絨毯の上に一本グソをしてトンヅラこいた話なんて、もうサイコーです…。


脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。