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屋根屋さんから太陽光パネルからの落雪にお困りの方へ #2

雪止めについてのお問い合わせを頂いた

屋根・外壁・雨樋の専門工事店のウチノ板金の内野友和です。

前回、雪止めについての記事をアップしたところ、早速お問合せをいただきました。(note恐るべしw)

お問合せ内容はこちら↓

「雪が降ると自分の家の屋根に積もった雪が、家の壁に直撃してしまっていて、お隣の方に改善してして欲しいと言われ続けていた。ずっと悩んでいたのですが、誰に相談すればよいか分からなくて彷徨っていたところ、noteの記事を発見しました。」

お話を聞いたところ、それが「太陽光パネル」からの落雪ということがわかりました。

太陽光パネルからの落雪被害に関しては前々からお問い合わせが多かったご相談になります。

なので、今日は太陽光パネルからの落雪をなくすためにどうすれば良いかを書いていきたいと思います。

太陽光パネルと雪の相性

まず、太陽光パネルは表面がガラスになているので、非常に滑りやすく、雪が降っている最中から落雪をすることもあります。

しかも普通の屋根よりも勢いが凄いんです。

公園の滑り台を想像してください。あんな感じです。

どうやって落雪を防ぐのか?

答えは「高さのある雪止めを取り付ける」です。

太陽光パネルは屋根面(屋根材)より7、8センチの高さがあります。

一般的な雪止めは高さが5センチくらいなので、太陽光パネルに積雪した雪は一般的な雪止めくらいだと簡単に飛び越えてしまいます。

また滑り落ちる勢いがあるので、一般的な雪止めでは簡単に突破していきます。

そこで高さのある雪止めです。

私がお勧めしているのが「落雪ストップ」という大型の雪止め装置です。

https://www.rakusetu-stop.com/

落雪ストップを取り付けした動画があるので、ご覧ください。

落雪ストップは29センチの高さがありますので、太陽光パネルの積雪した雪が落下してきても、難なくキャッチしてくれるんです。

落雪ストップのフレームは金属、雪を受け止めるネットは耐候性の高い樹脂製になっています。よって軽量なので、屋根本体に負担をかけることなく、安全に設置が可能なんです。

しかし落雪ストップにも弱点はあります。

落雪ストップの2つの弱点

(1)太陽光パネルと屋根の軒先(雨樋の付いている部分)までの距離が40センチ以上ないと取り付けることができない。

落雪ストップは大型の雪止め装置です。

大きな負荷が掛かる雪崩のような雪を食い止める為には固定を強固にしなければいけません。

よって十分な取り付けスペースが必要になるのです。

屋根の先端から太陽光パネルの先端までの距離が少ないと、落雪ストップは取り付けられない

(2)屋根が急な傾斜(勾配)だと取り付けることができない。

現時点では日本トップクラスの落雪を止める雪止め装置だと思っています。

このメーカーさんは岐阜県高山市にあるのですが、会社にあるデモ機は1.3mの積雪にもビクともしていません。

ただ、落雪の「勢い」を止めるには限界があります。

これは落雪ストップが壊れてしまうということではなく、落雪ストップを固定している付け根部分の屋根が破損してしまうんです。

屋根の傾斜(勾配)の目安ですが、6寸勾配以下と考えてください。

6寸勾配といっても専門的でよく分からないですよね。

そんな方は、家の図面を探して「立面図」という家を東西南北の方向から見た横からの図面を見てください。

その図面の中にこんな図形がありませんか?

そう、6/10とか5/10って書いてあるものです。

これが屋根勾配といいます。

6/10と記載があれば、6寸勾配

5/10とあれば、5寸勾配です。

それが6以下の数字であれば問題ありません。

逆に7とか8とか、それこそ10/10とかになると、この落雪ストップを取り付けることはできません

太陽光パネルは今後新築を建てるにあたり東京都では一部義務化の流れがあります。

これから太陽光パネルを取り付ける方は、どうしてもオール電化や蓄電池等に目が行きがちになると思いますが、引っ越した後に近隣円満に過ごす為にも、落雪に関しても少し考えてみてはいかがでしょうか?

好評なので、また雪止めの記事は書いてみますね!