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10年ぶりにアレがきて、自分を責めることから卒業しようと思えた話

先日、10年ぶりにアレが来ました。
アレ。女子ならばすぐにわかるであろう隠語です。
そう(月のもの)ね。

ここから書くのはアレの話なのです。そんなキツイ表現はないと思うのだけど苦手な人はここで閉じてくださいね。

私は2014年に乳がんの治療をはじめました。当時まだ30代だったからということで、10年間女性ホルモンを止める薬を飲むようにと主治医から言われていたんです(女性ホルモンが乳がんの"えさ"になるタイプの癌でした)。だから薬を飲んでいる間、生理も止まっていたんですよね。

10年経って、やっと薬を卒業できたと思ったら、今度はすっかり忘れかけていたあの子が帰ってきました。もういい年だから、終われるとおもっていたのに、律儀にもちゃんともどってきてくれちゃったんです。

戻ってきた当日は、ゴールデンウイークに入ったばかりのお休みで、私はZOZOマリンスタジアムで千葉ロッテマリーンズの試合を見ていて、ビールは美味しいし、7連敗中で沈黙を守っていた打撃陣が急に覚醒して15安打の猛攻。試合にも勝利し、最高かよ!!と幸せに酔いしれていた日の夜でした。

そんなご機嫌な夜に、突然、あの子が帰ってきたんです。

いや、よく考えると前兆はあった。野球を見る前の日から不快な下腹の鈍痛がたしかにあった。お風呂から出た後、なんか調子がわるいな、身体がだるいな、風邪ひく前かしら?なんて思っていました。寝る前にビタミンCの錠剤をいつもより多く飲んだし、風邪薬まだあったっけ?と思って薬箱もあけて確認していた。

でも、ビールとロッテの活躍で忘れていたんです。調子が悪いのを。だから、急にあの子とご対面したときに、何が起きたかよくわからなかった。ちょっとした放心の後に「私の中の女が残ってた」とよくわからないことを思っていました。

もう、そこからは(身体が)辛いGWのはじまり。三鷹の天命反転住宅を見に行ったり、横浜で知人がひらいた個展を見に行ったり、知人のお店のオープニングパーティーに参加したり、楽しいイベントはたくさんあって、もちろん楽しみにしていたのだけど、1/4くらいは身体が辛くてそちらに意識を持っていかれていました。

身体が辛いこともいやだったけど、とにかく一番嫌だったのは、『自分責め』がはじまりだしたこと。

どういうことかというとですね、例えば朝7時に起きなきゃいけない、スマホのアラームがなる。急いでアラーム止めるけど、布団から出ることが出来ない。起きれないんですよ。生理がきついと。もちろん無理に起きようと思えばできるんだけど、身体が重くて頭がぐわんぐわんしていて、お腹もいたい。そして目をつむればすぐに眠りの森に入れるような状態。なんにもできない……。


生理のせいだったって頭ではわかっているんだけど、心のどこかで「怠けてるだけじゃない?」「眠いってだけで、仕事おくらせていいの?」「生理ってだけで子供のご飯作らないなんてありえないんじゃない?」そんな昭和の親父のような責め心がドバっと襲ってきて、身体だけじゃなくて心も苦しくなってしまったんです。

思い返すと10年前は会社員をしていて、PMSが辛かったにも関わらず、会社を休めずに自分にムチを打って働いていました。どうしても会社に行けない日はお休みをしながら、自分をチクチクとせめて、どんどん自己肯定感を下げていました。

今はフリーランスになって、会社に行く必要はなくなったし、もちろん締切はあるから、最低限そこは守っていかなければならないんだけど、でももう、こんな風に自分を責めるのはやめてもいいんじゃないかなって思ったんです。

だって、こんなに辛いし大変なんだもの。生理はものすごく大変だし、長いし、辛い(もちろん人によるとは思うけど)。それでいろいろなことができなくて自分を責めるなんて、どう考えても自分がかわいそう。苦しいところに石を投げ込む必要はきっとない。

だからね、色々できなくても自分を責めるのは卒業しようと思います。むしろ自分を労わってあげたい。

10年ぶりにきたこの子と、まだうまい距離感は見つからないし、勝手に昭和親父は出てくると思うから、最初は丁寧に自分の中の親父と対話を重ねる必要はあると思う。でもとにかく、自分を責めることだけはしたくない。それだけは身体に誓ってあげたい。

そう考えると、自分を大事にするんだよって気づかせるために、10年ぶりにアレがきたのかもしれないな、とも思いました。がんばりすぎていたのかもしれない。あれもこれも。休んでいいんだよってサインなのかもしれない。来月からはちゃんと自分を甘やかしていきます!……でもできるだけ短く楽な感じできてくれるうれしいなとも願っています。


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