最近解いた数学の問題 その2
解と係数の関係を使いそうなのはピンときます。なので、与式を計算します。
$${{\dfrac{α^{3}}{1-β}}+\dfrac{β^{3}}{1-α}=\dfrac{(α^{3}+β^{3})-(α^{4}+β^{4})}{-(α+β)+αβ+1}}$$……①
ここで、解と係数の関係より$${α+β=-1}$$、$${αβ=-k}$$。
対称式は基本対称式で表されるので、
$${α^{3}+β^{3}=(α+β)(α^{2}-αβ+β^{2})=(α+β)((α+β)^{2}-3αβ)}$$……②
$${α^{4}+β^{4}=(α^{2}+β^{2})^{2}-2(αβ)^{2}=((α+β)^{2}-2αβ)^{2}-2(αβ)^{2}}$$……③
②と③に解と係数の関係から計算すると、
②$${=(-1){(-1)^{2}-3(-k)}=-1-3k}$$
③$${=((-1)^{2}-2(-k))^{2}-2(-k)^{2}=2k^{2}+4k+1}$$
よって、①$${=\dfrac{-2k^{2}-7k-2}{-k+2}}$$……④
ここで、④を$${-1}$$で割り、分子を分母で割ります。
④$${=2k+11+\dfrac{24}{k-2}}$$……⑤
この形にすると、「相加相乗平均を使いたいな」という気持ちになります($${k>2}$$なので、$${2k+11}$$も$${k-2}$$も正の実数です)。
なので、$${k-2}$$を2倍し、分数ではないところに$${2k-4}$$の形を作ります。
⑤$${=15+2k-4+\dfrac{48}{2k-4}}$$
相加相乗平均より、上の式は
$${15+2k-4+\dfrac{48}{2k-4}\geqq15+2\sqrt{(2k-4)*\dfrac{48}{2k-4}}}$$
$${=15+8\sqrt{3}}$$
よって、等号成立は$${2k-4=\dfrac{24}{k-2}}$$のとき、すなわち、
$${(k-2)^{2}=12}$$、$${k=2+2\sqrt{3}}$$のとき、求める最小値は$${15+8\sqrt{3}}$$となります。
某大学の過去問ですが、このレベルなら受験生のみなさんは解けたのではないでしょうか。計算ミスしやすいように思えるので、そこに引っ掛からなければですが……。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?