3兄弟の真ん中です(3)
前回に引き続きはぐれる系の話
旅行先のホテルで行方不明になって騒ぎになったことがある
×××
岩手方面だっただろうか
たぶん小学生低学年の時に家族旅行で行ったホテルで、夜に行方不明になったのだ
ちなみにその時のホテルに向かう車の中で、父親の急ブレーキにより私の前歯がぶち折れた
夕食も温泉もすまして寝間着姿だったと思う
テレビを見てもつまらない。隣には兄。部屋の外は初めて来た大きな建物。
いざ、探検!それは必然である。
私は兄と部屋を飛び出した
手当たり次第にエレベーターのボタンを押しまくり、すべての階でおりては行けそうなところに行きまくり、いじってもよさそうなところをいじりまくった
そして、気づくと隣に兄はいなかった。
やばい
とは思わず、「まーいーか」ってな具合に探検を続けて、もうそろそろ自分の部屋に帰ろうかとエレベーターに乗った瞬間
やばい
部屋どこだっけ・・・
急に襲ってきたとてつもない不安。めちゃくちゃ怖くなってきた。
誰か今すぐ「1階のフロントで聞きな」って教えてあげて!
とてつもない焦りで冷や汗かきながらも、小学生の頭フル回転でなんとかどうすればいいかを導き出した
そうだ
全 部 の ド ア を 開 け て み よ う
なんてことを決断したんだろう。狂気の沙汰だ
必死すぎて自分の部屋を探している最中の記憶が飛んでいるのだけれど、ひとつだけ覚えているのが、エレベーターの扉が開くと真っ暗なフロアが合った事
今考えると客の入りが少なくて稼働させていないフロアがあっただけなんだろうけど、焦りまくっているガキには絶対になにかよからぬものがいるような地獄につながるフロアに思えてちびりそうになりながら閉めるボタンを連打した。
そんな時にエレベーターのドアがゆっくりと閉まるのって、閉まりきる直前に誰かの指がガン‼って挟まって来やしないかとドキドキしすぎてスローモーションに感じる
思い出しただけでもちびりそうだ
そしてそこからの記憶が飛んでいる
後日、親から聞いた話では
知らない人の部屋でジュースを飲んでいたらしい。笑
その部屋では大人たちが宴会を開いていたらしく、そこにいきなりドアを開けて突入していった私の様子が明らかに迷子だったから、とりあえずジュースを飲ませてひととおりイジってからフロントに連れて行ってくれたらしい
ほんと、いい人でよかった
ちなみに兄はしれっと部屋に帰っていた
×××
親にとってもなかなか強烈な出来事だったらしく、いまでもその話をされていじられている
すみませんが、まだエピソードあるのでつづきます
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