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孤独な試作者の夢想

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日々の実践・作ったものなどについて書いていきます。
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記事一覧

気が緩む今だから読みたいマンガ 『リウーを待ちながら』

みなさんは、緊急事態宣言下の中、いかがお過ごしですか?もう半月あまりがたちましたね。半月もたつと、街の人出も戻りつつあるのかもしれません。 そんな緩みがちな今だからこそ、最近読んですごく良かったマンガ、『リウーを待ちながら』をご紹介します。 首都圏に緊急事態宣言が発令されてから、半月あまりがたちました。 感染者数が2000人を越えた年始からだんだんと下がりつつあるなか、もう半月で緊急事態宣言も解除されようとしています。 感染症に関する映像作品は去年いくつか有名になりまし

インフルエンザ休校時に実施したみんなでオンライン授業 w/ QuickClick

2020年2月27日、政府から正式に全国の小中学校向けに「3月2日からの休校」の要請が出ました。こうした状況を受けて、場所にとらわれない学びを創り出すテクノロジーの力が求められています。 「テクノロジーを使った学び」といえば個別化された学び、「アダプティブラーニング」がすぐに浮かびますが、一人で学び続けるためのモチベーションの維持は大変です。 今回は、新型コロナウィルスの休校措置に、近い状況(インフルエンザ休校)が東京コミュニティスクールで起こったときに、高学年のキッズを

耳を守る、Safe Listeningのススメ

電車に乗れば、バスに乗れば、朝仕事に向かうときの電車ですら、たくさんの「イヤホン / ヘッドホンをしている人」とすれ違います。 みなさんは、いつもどのくらいの音量で聞いていますか? ガンガンにかけるのが好きな人もいれば、イヤホンやヘッドホンにこだわって音質を追求する人もいるかも知れません。 しかし、この「音量」実は注意が必要なんです。 いつでもどこでも動画で学べる現在かつては、テレビ動画を観て学ぶ大学受験の予備校ぐらいしかなく、動画で学ぶことが珍しかったこともありまし

QuickClickで生まれる探究する学び

先日、京都橘大学にて開催された未来の教室 in 明日の教室。 その「明日の教室セッション」のなかで、京都橘大学の池田修先生、TCSの久保一之理事長と共に開発したクイズアプリケーション「QuickClick」についてプレゼンテーションをしてまいりました! 今回は、そのQuickClickでどんな学びを創り出すことができるのか、実際にプレゼンテーションで使ったスライドをもとにしてご紹介したいと思います。 QuickClickで生まれる探究する学び、滋賀県の公立小学校と東京コ

Prototyping!Prototyping!Prototyping!

Google for Education Innovator Academyの3日間で一気に実践したデザインスプリント。 まさに「スプリント(短距離走)」な3日間でしたが、過去にデザイン思考を子どもや大人と学んだときとはまた違った大きな気づきがありました。 それは、ユーザー視点に立つ、「共感」が大切なことと同時に、 「プロトタイピング」 が「共感」フェーズと同じくらい大切であるということです。 今回はアカデミーで改めて感じたプロトタイピングの力や、アカデミーの後に出会

プログラミングのために必要な三要素 ーSemantics, Syntax, Pragmaticsー

前回の記事では、「プログラミングをすれば、論理的思考を身につけることができる」という、言ってしまえばよくある短絡的な思い込みについて明らかにしていきました。 今回は、前回の記事で取り上げた、 「雪だるま式」のプログラミングと、 「写経式」のプログラミングでは、 「論理的思考」や、来年度より公立小学校のプログラミング教育の軸となる「プログラミング的思考」を身につけることはできないことはおろか、 プログラミングできるようになるまでの道のりは程遠いものになってしまうことを

プログラミングに抱く期待 ー論理的思考力ー

プログラミングを学ぶことで、「論理的思考力」をつけることができる。 最近こんなことをよく耳にしませんか? 親が期待している、といわれていて、多くのプログラミング教育が推す「論理的思考力」の意味する所は、どのようなものなのでしょうか? よくあるケースから、親が期待している「論理的思考」を見ていきましょう。 ケース1:「一つ一つ順に考えられるようになる」 例えば、小学校の算数の問題。「3要素2段階の問題」と言われるものです。例題を見てみましょう。 合計40個のみかんが8

情報共有に便利なGoogle Sites

Google Appsでは、Google DriveやSpreadsheet, Slides, Documents, そして、Gmail, Calendarなど、日の目を浴びて、大活躍するアプリケーションがたくさんあります。 それに対して、地味だけど結構便利なものもたくさんあります。 そのうちの一つがこれ、Google Sitesです。 実は、新しいGoogle Sitesよりも、古いほうがスキなので、今回は古い方をご紹介します。 Google Sitesで使える機能

どうにもこうにも湿度が高いのでいろいろ試してみた。

みなさま、ついに梅雨の季節がやってきましたね! いつもはやや(?)真面目なことばかり書いていますが、たまには日常で発見したこと、試してみたことも書いてみます。 今日はこの季節、上がりっぱなしの湿度との苦闘の三日間でわかったことをシェアしたいと思います。 闘いは三日前始まった3日前の晩、私の家のリビングルームは、近くを流れる目黒川と、緑の多い近隣のマンションからやってくる「湿気」に改めて悩まされ始めました。 空気清浄機や時計に湿度計がついていて、それらが指していた数値は

読みやすさを追求する「リーダブルコード」 【リーダブルコード】

実は、プログラミングをよくするくせに、オライリーの本は家にあまりない。 特にプログラミング言語の使用法が書かれているものに関しては電子書籍版を購入して、「更新」を待ったほうがよかったりする。 しかし、オライリーの本でもなかなか腐らない名作がたくさんある。 そのうちの一つがこれ、「リーダーブルコード」である。 いろいろな方法がありえるプログラミングプログラミングをして、アプリケーションやゲーム、ウェブサイトを作ることができる。 そして、それぞれ目標のものをつくりだすた

TinkerCADでぱぱっと3Dモデリング

3Dプリンターやレーザーカッターで立体物を制作したいとき、 3Dソフトをどれにしたらいいか、ということで悩むかもしれません。 大学時代、デザインも学べた私の学部では、3DモデリングをAutodesk社のCADを使ってやってみたことがありました。 球体や円柱、チューブを上手く使って、モデリングをしていたことを覚えていて、たまたま、3Dプリンターをお借りする機会があり、 子どもたちと3Dモデリングをしてなにかものづくりをしたいな〜と思っていた所、 たまたま、下のロゴが入

観察からはじめよう 【デザイン思考の道具箱】

「だれも見たことのない、今までになかったもの」 創り出すにはどうすればよいのだろうか? そんな問いから始まったであろうデザイン思考も、市民権を得ることばになってきました。 デザイン思考のプロセス スタンフォード大学のDスクールや、シリコンバレーのデザイン会社、IDEOはそのプロセスを六段階に分けています。 1. EMPATHIZE(共感) 2. DEFINE(問題の定義) 3. IDEATE(アイディアの産出) 4. PROTOTYPE(試作) 5. TES

限られた材料でいろいろすることの面白さ

「つくる学び」は面白い!今回は、つくる学びの面白さはどこにあるのか、について考えたいと思います。 小さい頃の経験 私も小さい頃、家にあるガラクタや箱などをつかって、親から見れば「謎のオブジェクト」をよく作っていました。 更にそれに加えて、「レゴ」で遊ぶことも大好きで、一人っ子であった私は毎日のように手を動かして、こちょこちょしながら「つくる」ことをしていました。 自由研究も、「これは研究といえるのか?」と思ってしまいますが、 渋谷にあった「こどもの城」に、母親に連れら

micro:bitやhalocodeでつまづく「モーター」の制御

micro:bitやhalocodeは、LEDライトを点滅させたり、圧電スピーカーを使って音を鳴らしたりと、プログラムしたことをカンタンに試してみることのできる楽しいプログラミングツールです。 特にこれらのマイコンボードでは、工作をすることで、更にアレンジの幅が広がり、面白さも倍増します。 だけど、やりたいのに、安価で(つまり、特殊なキットを使わないで)実現することが困難なのは、モーターの制御です。 モーターには様々な種類があります。 1.サーボモーター 2.DCモ