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手紙その29.5『言葉は要らない』

ま、まずいですよ。
僕は文章の書き方を忘れてしまったようです。
だいぶnoteから離れていました。

卒団式のサプライズムービーを作っていました。
万枚を超える写真を一枚一枚見て、選び、繋げ、音楽に合わせる。
スライドショーですね。
ムービー作成自体は2回目なんですが。

今回の制作について、
noteがきっかけとなって心がけた事があります。
それは『言葉を使わない
…と言うことでした。

今回の制作過程で『言葉は要らない』の意味の輪郭が少しハッキリしてきたように感じます。

優れた写真にはキャプションが必要ないんですよね。いや、これは少し語弊がある。
写真だけで、カメラマンが何を伝えたいかがわかるから、キャプションで遊べるなって気づいて。
でも、今回、敢えて僕はキャプションすら付けんかった。
カメラマンの伝えたいことと、僕の伝えたいことを言葉を使わずに写真と音楽だけで表現してみようと思って。

そしたら、トンデモナイのができました。
卒団生の顔と名前が入っているのでここでは公開できないのですが…

12分の映像でした。
プロジェクターの大画面、皆で見ました。
思いもしなかったのは、映像途中で拍手が何回も起こった事でした。
最後は盛大な拍手をいただきました。

だけど、制作途中から、気づいてました。
僕が拍手喝采をもらうのは絶対におかしいって。
夜中の2時3時まで毎日、作業したけれど。
締め切り間近の焦燥感でやったわけじゃない。
楽しくて楽しくて仕方なかった。
泣いたり笑ったりしながら、写真を選べば選ぶほど、卒団生との別れが惜しくなっていく。
なんでモニターに映る彼らはこんなにも真摯に野球に打ち込んでいるんだろう、なんでこんなにも感動が伝わってくるんだろう、あぁ、彼らと離れたくないなぁって思った時に。
本当に拍手を送られるべきは、彼らと彼らを支える家族、そして、その姿を圧倒的な熱量で伝えるカメラマンちゃうんかなって思って。

今回の映像に使用した写真を撮影したのは2人。
一人は卒団生の母でカメラマンとして活動されている女性。
そしてもう一人は、うちの妻でした。 
この2人のコンビは本当に素晴らしかった。
お互いが、補完し合ってた。
感謝の気持ちしか生まれなかった。

卒団式の二次会で、三人でお話する機会がありました。
そこで女性カメラマンの方から

『めちゃくちゃ感動しました。
めちゃくちゃ選んでくれたのが伝わる』

と言ってもらえた時、涙が出そうでした。
だって僕はその時点で『めちゃくちゃ選びました』って言ってないもん。

そして、僕は言葉にしました。
『めちゃくちゃ選びました。全部見ました。多分一万枚は超えてたけれど、あっという間の至福の時間でした。泣いたり笑ったり楽しくて楽しくて仕方なかったです。あの映像ができたのは二人のおかげです。本当にありがとうございました。』

ずーっと伝えたかった。
最後に言えて本当に良かったと思います。

るるさん本当にありがとうございました。

月見草
花言葉は『無言の愛情』

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