交通事故、荷台が放つ閃光
「危ない」と思ったゼロコンマ何秒後、トラックの荷台が眼前で閃光を放った。よく事故の瞬間はスローモーションになるというが、私の感覚では一瞬であった。ただ、その瞬間に見た荷台が、妙に「真っ白」だったという強い印象がこびりついている。
停車中の2トントラックへの追突。ハンドルは妻が握っていて、私は助手席に座っていた。身体が前方にすっ飛び、その衝撃を袈裟懸けのシートベルがすべて受け止める。あとで判ることだが、ここで胸骨が折れた。シートベルトはゴムひものように私の身体を後方に跳ね返し