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モチベーションの科学(3)社会的認知理論

社会的認知理論とは、人間の行動を、個人の要因、個人を取り巻く状況、自己および他者の行動の相互関係の中で捉えることで、人間行動を説明したものです。

モチベーション向上に必要な、高い目標と自己効力感

モチベーションには、「高い目標設定」が効果的であることは前回もお伝えしました。

ただし、高い目標を立てれば立てるほど、実現が困難になり、それが行動を抑制してしまうこともあります。
そこで必要になるのが、「自己効力感」です。

自己効力感は、以下で定義されます。

・自分がある行動についてしっかりとやれるという自信
・自分の行動について自分自身でコントロールできているという信念
・自分が周囲からの期待や要請にきちんと対応できているという確信

自己効力感を高める方法

図2

① 成果

成果とは、行動に結果が付いてくることです。
いきなり大きなことはできない(場合が多い)ので、一足飛びにやろうとせず、細かくブレークダウンしたり、日々の小さな進歩を追いかけたりする工夫が大切です。

② 代理体験

代理体験は、他人の成功を観察することです。
平たく言うと、「あいつにできるんだったら、自分もできるはずだ!」という気持ちになることです。

「こんな底辺から逆転した!」という成功ストーリーがヒットするのは、「だから、自分にもできるはず!」という代理体験を生み出し、精神的な清涼剤として作用するからだと思います。

③ 社会的説得

社会的説得は、「君ならできる!」というポジティブな応援があることです。
人間は良くも悪くも環境に大きく左右されてしまうので、周囲に自分のことを理解し、励ましてくれる人を置くことが大切です。

④ 生理的状態

生理的状態は、よい気分でいることです。お酒を飲んだり、気分転換したりすることも時に必要です。

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