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スマートウォッチ(トラッカー)をやめたことと、本当のお気に入りを選べた歓び

トラッカーのいいところ、悪いところ

ここ3年ほど、健康管理のためにFitbitのスマートウォッチ(正確にはトラッカーまたは活動量計)を、充電と風呂以外でほぼ毎日24時間装着していた。

トラッカーは腕時計型の活動量計で、スマホアプリと連動し主に心拍数や歩数を計測し、予め登録した身長や体重などとあわせてその日にどれくらい体を動かしたかが分かる健康管理のためのデバイスだ。

最近のものは心拍数や活動量、皮膚温などから総合的にストレス指数を出してくれ、今日は休むべきだとか、今日は動けだとかを教えてくれる。

私は、ダイエットのためにこれをずっとつけて7キロほどはへったのだけど、ここ最近は飽きが来てしまったのか体重はほぼ横ばい。活動量は有酸素運動を計測するので、私のように3年かけて自分に合う健康管理が、食事管理と筋トレに収まってしまった人は日中つける意味はせいぜい歩数くらいである。

いや、正確には、例えば体調不良のときや、仕事で強いストレスを受けたときなどは普通にしていても心拍が上がりやすいので、正しくストレス計測という点では24時間つけていた方が良いと思う。

実際私もそうしてきたのだけど、じゃあ今日はストレスフルだったからじっとしていようとか、昨日は全然動かなかったから今日は動こうとか、はっきり言って三日坊主だった。
ましてや一定時間座りっぱなしのときに教えてくれるアラームも、最初のうちは立ち上がるけどすぐに無視するようになる自分。

なんと言うか、疲れたとか寝たいとか、そういった原始的な感覚までトラッカーをあてにする事に疲れてしまったのである。
病気や前日のハードワークで今日は休めとトラッカーが言うのはある意味当たり前の事だ。

それに、原因がはっきりしているものとは違い、生来備わった気質によってストレスの感じやすさも違う。
その場合、環境を変えるか、何なら自分の考え方を変えるという根本的な話になってくるので、トラッカーで日常的に管理するとかの問題ではない。

Garminというメーカーは、ストレスを時間単位で計測してくれる機種があり、ロールプレイングゲームのように、残りHPみたいなものがわかるようになっている。

私の場合はっきり言って、会社に出勤して一日普通に仕事をするだけでHPが5/100(5以下にはならない)。
自分としてはストレスを感じた自覚がなくても、である。

反面、旦那が運転する車にゆられながら、助手席からしばらくぼーっと外を眺めていたときはリラックス状態だった。あの「ぼーっと」する状態、おそらく脳のデフォルトモードと言われるものだと思うけど、そういう時間も昔に比べたらだいぶ少なくなった気がする。

ストレスの自覚がないのにストレスを受けていると言われたということは、ストレス耐性が低い証だとは思うけど今更どうにかなるもんでもない、ある意味諦めてしまった部分もある。
だって、普通に生活してるだけなのにストレス度が高いというならもう私の生き方自体そういうもんなんだと思うしかないわけで…。

そんな感じで有酸素運動をしなくなり、ストレスとかその日のHPとかに関しても気にしてはいられないので、トラッカーの必要性がなくなってしまった。

もちろん主に有酸素運動を日々の習慣にしている人にはとても役立つと思うのだけど。

そうなると時刻を確認するのに、普段は省電力のため消灯している不便な時計として、またはちょっとしたスマホの通知を受け取るくらいの為に、デザインが気に入ったわけでもない微妙なトラッカーを日中付けているのが苦になり、トラッカーは睡眠管理だけで日中くらいはお気に入りの腕時計をしたくなった。

久しぶりのBABY-G

昔から華奢な金属ベルトの女性用ベルトの腕時計はあまり好きではなく、腕時計といえばG-SHOCK、女性など腕の細い人向けラインナップではBABY-G一択だ。

久々に購入したのは、Baby-GのBSA-B100というアナデジ(アナログとデジタル表示)タイプのもの。

本当はソーラー電波がよかったが、これはスマホと連動して一日一回、自動的に時刻補正してくれる。
また歩数計測機能がついていたり、やたらラップタイムとか各種計測機能が充実しているスポーツ寄りのモデルなのて、他のBaby-Gよりは特有のゴツゴツとした突起も少なくかなりシンプルなデザイン。
ベルトも細身で、Baby-Gとはいえベルトのゴツさが気にならなくなったのがだいぶ得点高め。ケースも薄めで袖口などに引っかかりにくい。

そうそう、求めていたのはこういうのなんだよ。
華奢すぎるのは嫌なんだけど、程よく堅牢さやタフさを備えつつシンプルめなデザインを求めていたんだよ。

デジタルは見やすいのがメリットだけどアナログもいいね、時計って感じ。

実物を見ずに買ったけど、やはり正解。カッコいい。

カッコイイは理由になる。

これまでは機能を使いこなす自分の姿に憧れて、不必要なものを買うことが多かった。
カッコイイものをそれだけの理由で買うなんて、どこかチャラくて、無駄。勿体ない。
もっと言うと今までずっとそんな理由で高い買い物をしていいのか?という根っからの貧乏人精神が発動してしまったのだ。

けれど、かっこいいから、可愛いからは十分理由になるのよね。
ファッションなんてほとんどそう。のはず。

今までの私なら、デザインが少し気に入らなくてもソーラー電波という機能を優先したかもしれない。

便利かもしれないけど、決してとても気に入っているわけではないものを1日身につけているよりも、「身につけていて上機嫌になれるもの」を選ぶほうが大切なこともある。

「モノへの執着」は、これからの時代、捨てていかねばならない感覚の一つだと考えている。
物質的に豊かな時代にモノを手に入れることで得られる幸せは、モノが圧倒的に不足していた時代のそれに比べたらほんの僅かだ。

それをわかっていながらも、やはり、本当に気に入ったモノを手に入れると嬉しいものだ。

たまには。そんな気持ちに素直になるのもいいのかな。

時刻を確認するたびに、その惚れ惚れする造形にうっとりできて、幸せな気分になれるのだから。

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