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わたしを叱ってくれた、犬のモモくんの話。

誰でも動物や植物とお話ができる。もちろん、あなたも。
そう言われたら、あなたは信じますか?そんなわけないと笑い飛ばしますか?

動植物とお話をする、「アニマルコミュニケーション」との出会いは、大学時代の頃だった。
当時まだお付き合いしていなかった頃の夫に、「アニマルコミュニケーションっていうのができるようになりたいんだよね。」と、いう話を聞き、「は?何それ?」と、思ったのが最初。

夫に聞いた説明
・嘘かと思うかもしれないけど、ほんとに動物と話すことができる。
・アニマルコミュニケーターという人がいて、自宅の犬たちしか知りえない話を言い当てられた。
・特別な能力なんて必要なくて、訓練すれば誰でも出来る。

この人頭大丈夫か?というのが、その話を聞いたときの正直な感想だった。
夫はほんとに優しくて誠実な人で、傷つけるのも可哀想だったので、「そんなのがあるんだねぇ、知らなかった!」と、適当に言っておいた。(ごめん、夫。笑)

それから半年ほど経って、夫とのお付き合いがスタート。
わたしがアニマルコミュニケーションに興味を持ったのは、夫のご実家によく遊びに行かせて貰うようになってからだった。

夫のおうちは、保健所に引き取られた犬たちを、里親が見つかるまでの間お預かりして、人に慣れさせたりしつけをしたりする預かり犬のボランティアをしていた。
この預かり犬ボランティアさんがいるおかげで、自治体で殺処分予定の犬たちが処分されることなく、新たな家族との生活をスタートできている。
夫をきっかけにこのような素晴らしい活動があることをわたしは知った。
もし動物愛護に興味のある方がいれば、こちらの映画を見ていただければと思う。

わたしも実家で猫を飼っていて、猫達も本当に個性豊かだったけれど、夫のおうちで犬達のことを見ていたら、これまた個性豊か!
義母から、アニマルコミュニケーションの話を聞き、「コミュニケーターの方のブログにうちの子とのセッションのことも載っているの。」と、教えて貰い。
当時、わたしの中では夫も義母も、どちらかというと科学的根拠がないものは信じないタイプの印象を抱いていたので、そんな二人が本当なんだよって言うから、けっこう興味が湧いてきた。
そしてブログを読んで、「すごい!!!」と、一気にわたしはアニマルコミュニケーションの世界に興味を持ったわけである。
こんなことあるんだ!ほんとに!?って。
この方のブログはもう一晩で一気に日を遡って読むほど。
ただその後、わたしがそのブログと出会ってわずか数ヶ月で、その方はクモ膜下出血で亡くなってしまったのが、とても寂しく残念に思う。

また、夫からこちらの本も貸してもらって、読んでみた。

この本に書かれている内容をものすごく短く記すとするなら、「リラックスして動物たちのチャンネルに合わせられるようになると、動物や植物と話すことができる。誰でも。」と、いう感じ。
おもしろー!!と、思って早速練習してみたが、三日坊主のわたしは当然のごとく挫折。

ただ、自分も話せるのかも!と、思い始めると、そこらの生き物の気持ちが、「分かるような気がするような気がする」くらいには、分かる気がしてきた(?)

お散歩している犬が、すごくにこにこしていて、お散歩が大好きで楽しいんだなとか、にこにこしながら飼い主さんの足にすり寄ったあとにわたしの方を見てきて、飼い主さんはとても大好きで自慢な存在なんだなとか。

川辺を猛スピードで飛び回るコウモリが、夏になり蚊がたくさん増えてきたことで「ごちそうだー!楽しいー!」ってものすごい喜んでるなとか。

枯れかかったツツジを憐れに思って見ていたら、「これは次(の世代)への準備だから心配いらないよ」と返してくれてるなとか。

動物園で出会ったオスの孔雀は、メスそっちのけで観客に自分の立派な尾羽を見せ、わたしが「後ろはどうなっているんだろう」と、考えていたら、ぐるりと一周回って見せてくれて、自分の尾羽がとても誇らしいしたくさんの人に見てもらいたいんだなとか。

うちの猫は、実家がCS登録を辞めてしまい、大好きだった「世界猫歩き」や、サンゴの海中の映像を最近見れなくなったことを不満に思っているなとか。

「思い込みでしょ。」って思う人もいるだろう。
わたしも、「思い込みなのでは?」と、思うことがあるけれど、そうやって疑い始めると動物とお話することは難しくなってくるらしいので、自分が感じ取ったことは、「きっとそうなんだろうな。」と、受け入れるようにしている。
そんなわけないと思うよりも、そうかもって思う方が断然楽しいし。


さて。アニマルコミュニケーションがどんなものか知ってから、わたしは幼少期にとある犬とコミュニケーションを取れていたのでは?と、いうことを思い出した。

5歳の頃、両親の仕事の都合で、よく祖母の家に預けられていた。
その裏のおうちに住んでいた、白いラブラドール・レトリーバーのモモくん。
2階の窓から下を覗き込むと、いつもこちらに向かって吠えてきていた。

そのモモくんはいつもいつも、「あっちに行け!!」「こっちを見るな!!」と、ものすごい剣幕でわたしを見上げて怒るのだ。
それに対しわたしは心の中で、いつも、「やーだよぉ!」「そんなふうに言われても怖くないよぉ!」と、からかって返していたわけである。

ただ、そのモモくん、不思議なことに、裏のおうちの玄関先で出会ったときは吠えてこないのだ。

だから5歳のわたしは、「この犬は上からバカにされると怒るんだろうな。」と、思っていた。
しかし、今考えると。
その窓、縦1m、横幅40cmほどの大きさで、なぜだか網戸がついておらず、うっかり手を滑らせれば子供はそのまま落ちてしまう危ない窓だった。

あの怒っていたモモくんは、上から見下ろされてバカにされたことではなく、わたしが落ちるかもしれない危険な行為をしていたから怒っていたのでは?と、ふと思った。

玄関先で会っても吠えないモモくん。
「こっちを見るな!!」「あっちに行け!!」という言葉。
落ちそうで危ないからあっちに行け、自分のことを見ようとして窓を開けるんじゃない!
そう言って叱ってくれていたのではないかと思う。

アニマルコミュニケーションのことを知って、20年越しに、モモくんへの感謝の気持ちが湧いた。


これらのことから、わたしは「動物や植物とお話できる」ということを信じている。
プロのアニマルコミュニケーターの方のように、自由自在にコミュニケーションをとることは、今のわたしには難しいが。

いつかできるようになるかもと信じて、身近な自然に思いを馳せている。
毎日の楽しみが、ちょっぴり増えた。

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