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デイサービスにおける"計画書類の整備"について

今回は、"計画書類の整備"についてです。
 
では早速いきましょう。

ケアマネジメントプロセス

まずはケアマネジメントプロセスをしっかり理解しておく必要があります。
 
実地指導では、下記のプロセスを順番に確認されます。
 
この流れに沿って、計画書類を整理整頓しておきましょう!
 

アセスメント:ご利用者の心身の状態や本人・家族の希望等を把握し分析する。

⇒プランニング:目標を設定し、アセスメントに応じて介護サービス等を組み合わせ、介護計画を策定する。

⇒カンファレンス:会議により支援に関わる専門職の間で検証・調整する。

⇒モニタリング:目標の達成状況やそれぞれのサービスの実施状況とご利用者の変化等の把握する。

⇒見直し:介護サービスの内容等の再評価・改善を図る。

アセスメント

デイサービスでは、ケアマネージャーとは別にまずアセスメントを行う必要があります。
 
アセスメントとはご利用者の心身の状態や本人・家族の希望等を把握・分析することです。
 
アセスメントは、ご利用者の情報収集(病歴・環境・性格・動作能力等)⇒ 課題分析 ⇒利用者・家族の希望を聞く、という手順で行います。
 
そしてアセスメントの内容は、個別サービス計画(通所介護計画)の目標に反映させなければなりません。
 
「アセスメントの内容と個別サービス計画の目標の整合性がとれているか」を指導員は見られます。
 
またアセスメントにおいて注意すべき点として「ケアプランの目標をそのまま写したような目標が個別サービス計画に記載されていないか」も重要です。
 
実地指導ではこの2点を見られます。
 
しっかりとアセスメントが行われており整合性を意識された結果、もしケアプランと個別サービス計画が同じ目標になった場合は問題ありませんが、そのことを知らず、単にケアプランの丸写しの場合は指導の対象となります。
 
そして最後に個別サービス計画の枚数とアセスメントシートの枚数が同じであるか確かめましょう。
 
個別サービスの計画を見直す際には、その都度アセスメントを行う必要があるからです。

プランニング

プランニングについてお伝えしていきます。
 
個別サービス計画は作成時点では、まだ原案に過ぎません。
 
ご利用者に説明して、同意を得た時点で本プランとなります。
 
本プランとなった計画は、同意のサインか印鑑が必要です。
 
サービス提供も加算算定も開始できるのは、同意の日からと決まっています。
 
「でもケアマネさんからケアプランがまだ届いてないんだけど…」という場合もありますよね。
 
個別サービス計画のプランニングの段階でケアプランが到着していない場合は、サービス担当者会議の内容や独自のアセスメント結果をふまえて個別サービス計画を作成して、ご利用者に説明し、同意を得た上でサービスをスタートします。
 
後日、ケアプランが到着した時点で個別サービス計画とつきあわせ、内容に整合性がとれている場合はそのまま進行します。
 
もし整合性がとれない場合はその時点で個別サービス計画を再作成し、改めてご利用者に説明して同意を得る必要があります。

モニタリング

最期にモニタリングです。
 
モニタリングとは、個別サービス計画の達成状況を確認するものです。
 
そしてそれは「短期目標の期間ごと」に行うことが基本です。
 
目標の達成状況によって計画の見直しや、新たな計画作成等を行います。
 
モニタリングシートはご利用者又はご家族に説明し、説明の終了後に、確認の意味でサインか印鑑をもらいます。
 
個別サービス計画を見直した場合は、その説明と同時にモニタリングシートの説明を行っても問題ありません。

計画書類の整備まとめ

計画書類の整備をまとめると下記のようになります。
 
これらのポイントを定期的に見直しましょう。
 
アセスメント
アセスメントと個別サービス計画の目標に整合性があるか
ケアプランの目標をそのまま写したような目標が個別サービス計画に記載されていないか
「アセスメントシート」と「個別サービス計画」の枚数が'同じか
 
プランニング
同意のサイン、印鑑は漏れていないか
介護報酬の請求等は同意の日から開始しているか
 
モニタリング
短期目標ごとにモニタリングを行っているか
目標が達成された場合、新しい個別サービス計画を作成しているか
モニタリングシートにご利用者又はご家族のサインか印鑑はあるか

おわりに

いかがだったでしょうか。
 
今回は、実地指導に備えるために、デイサービスの"計画書類の整備"をご紹介しました。
 
介護保険の基準は「知らなかった…」では済まされません。
 
虚偽・偽装は指定取消しにつながリます。
 
これを機に、もう一度確認してみてはいかがでしょうか。

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