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ナレーター売り込み現在位置「AIDMA」の解説❶ Step1【認知】〜Step3【ニーズ促進】まで

前話はこちらです

ナレーターAIDMAとは

カウンセリングートの<Q14>は『売り込み、あなたの「現在位置-AIDMA-」は?どこ』という質問でした。

なぜそんな質問をするかというと、多くの新人の成功イメージは
❶『私サンプル渡しました〜』
❷『MGRがいいじゃんって思います〜』
❸『テレビ局から事務所にオファー来ます〜』
❹『MGRは私に電話します〜』
と考えてしまいがちだからです。
でも多くの場合は、そううまくはいってくれないものです。

そして、ただただラッキーを待ち続けることに‥‥

この悲劇は「あなたの状況と、その時やるべきことがマッチしてない」ことで起こるのだと思います。時期尚早だったり、攻めるべき時に攻めてないなどです。自分の理想や都合だけでイメージしてとドツボにハマります。

そこで「相手の立場に立ってものを考える」こと。
状況に合わせた適切な行動を取るためのガイドラインがナレーターAIDMAです。
目的(成果)を小刻みにすることで、行動と理想を現実的なものにします。

Step1. Attention.【認知】ナレーターとして認知されたら成果
Step2. Interest.【興味】横並びから1歩前に出られれば成果
Step3. Desire.【 ニーズ促進 】トライ&エラーの関係性を維持できれば成果
Step4. Memory.【爪痕】「後日必ず使いたい!」と心を刺したい。
Step5. Action.【トリガー】リアルにオーダーを来させる最後の一押し

今回の売り込みでは、あなたは今どこのステップに立っているでしょうか?
サンプル打ち合わせ前に、何をしておけるか?どうなれば成果でしょうか?
それらを探していきましょう。


Step1. Attention.【認知】ナレーターとして認知されたら成果

まずはとにかく「ナレーターのラインナップに入れてもらう」という段階です。

(当てはまるナレーターの状況)

私の現状は、売り込み相手が私のことは知っていても、キャスティングのラインナップに入れてくれてるどうかは正直微妙なところです。

そこで今の私には2つの選択肢があるかなと思います「①強硬策」と「②堅実策」です。

「①強硬策」
私のことを知ってようがなかろうが買ってみてくださいと訴えるルート。
もちろんゴリ押しするからには先方に理解してもらえるだけの「それなりのプレイまたは何らかの客観的事実」などを示さなければと思います。

プレイや売り込みイメージもぼんやりしたまま押しかけるのですから、もし情熱をうまく評価してもらえることがあれば超ラッキーだけど‥‥最悪のケースでは先方に押し売りしてくる人だと思われることだって十分あると思います。強硬策を選ぶ場合は嫌われることも覚悟して挑みます。

もう一つの選択肢としてあるのは「②堅実策」
私はここにいます!ということだけでもわかってもらえたら十分に成果!として進んでいくルートです。
今は、私と先方との間に距離があるのかもしれませんが、その状況を俯瞰でみてれば「お互いの関係性のプレッシャーが低く、聞き手にとって重荷にならなくて済む」とも言えそうです。

自分の未経験さを、ある意味でポジティブに捉え、先走って選択肢を狭めたりせず、とにかくのびのびした声や読み、私のパーソナリティなども含めてアピールを聞いてもらえればと思います。長い目で見てもらうため、今後の下地になるサンプルになればいいなと思います。

打ち合わせ前にあなたがやっておくと良いのは?

まずはごりっぱには「①強硬策」と「②堅実策」どちらにするかを教えていただけると助かります。

その上で「あなた自身が読んでみたいジャンルだから情熱が乗りやすい」などの理由で良いので、テレビや雑誌から原稿を書き起こし、参考資料として持参してみてください。原稿は素材ですから有りものそのままでOKです。

どんな原稿かを悩む必要もありません。あなたの原稿チョイスから浮かび上がる「あなたの視野」もごりっぱに伝わりやすくなります。

また、自己アピールなどを箇条書きメモなどで軽くまとめておいていただけると、何かで使えるかもしれません。

打ち合わせで次のステップにつなげていくためのお話もしやすくなると思います!

▼「<Q.2>どういう作りのサンプル?」の推薦スタイル▼


 【セパレート】30秒程度のものを1個づつ。


Step2. Interest.【興味】横並びから1歩前に出られれば成果

(当てはまるナレーターの状況)

私は、売り込み相手の頭の中にあるナレーターリストに入ることはできていると思います。

待っていれば、何かのタイミングで声をかけてもらえるかもしれませんが‥‥そうそう待ってもいられません。横並びから1歩前に出るために、さらに興味を引く必要があると思っています。

サンプルを聞いた売り込み相手から「続けて?」「他には?」等を引き出しして、チャンスを増やしたい。

でも。
実は、売り込み相手に何が刺さるのか、私にはまだはっきり見えていません。

つまり何をサンプルに入れれば良いかが漠然としている状況です。

とはいえ「背伸びしまくってむりやり即戦力感を出そうとした結果」自分のリソースを分散してしまい、しょぼい結果にはなりたくない。

そんなわけで、スピード感をもちつつ情熱や、軽いアイデアをぶつけていったほうが効果が高い段階かなと思います。

乱暴な言い方ですが質より量の提案をして「とにかく興味を逸らせないこと」に全集中したいと思います。

打ち合わせ前にあなたがやっておくと良いのは?

まず、Setp1からSetp2に向かう段階では、売り込み相手のニーズがわからなくても普通です。なので恥ずかしく思わなくて大丈夫。
というか「顧客本人だって自分自身の深層ニーズには気づいてないこともよくある」のです。だから凹んだりしなくて大丈夫です。

それよりもStep1から確実にステップアップできた自分を信じて、足を止めてしまわないことをテーマにたくさん動く時期です。

打ち合わせの前には、あなたの「読みたい/この原稿好き」という気持ちで選んだ原稿ももちろん活かしつつ、さらに他にも「あなたが評価されたことがある読みの原稿」または「先方のニーズを満たせそうな原稿(気がするレベルのリサーチで十分です)」などを準備してもらえればBetterです。

余裕があればSTEP3に近づくためにも「引っかかりやすさに繋がりそうな読み」を目指して、売れっ子ナレーターをあなたなりの研究・分析(コピーなど)をしたり、巷でどんなものが流行っているかなどの話題メモなども用意してみてください。

そうすることでDay1打ち合わせでは、あなたの情熱をどうサンプルに効果的に入れられるかアイデアが生まれやすくなると思います。

▼「<Q.2>どういう作りのサンプル?」の推薦スタイル▼

【1本繋がった構成】1分〜3分程度で効果音などでうまく繋いでるもの。


Step3. Desire.【 ニーズ促進 】トライ&エラーが続けられる関係性を維持できれば成果

(当てはまるナレーターの状況)

売り込み相手には私への興味を持ってもらえていると考えられます。
思い込みではなくそう考えられるのは、サンプルの感想をもらえたなど「客観的な事実」があるからです。

そこで現在の「トライ&エラーを続けられる関係性を維持しつつ」前進できれば成果です。

その上で
❶『う〜んそれだと今は呼べないんだけど‥もしこういうのだったら良かったなぁ』と次回へのヒントをひき出せれば嬉しいし
❷新しいニーズを感じてもらえる所までいければ最高です

と、なると、ナレーター側から「じゃこっちの提案はどう?」と顧客をリードしていくことが必要な段階だと思います。

なので今回のサンプルでは、2つの選択肢があります。

🅰️ひとまず新鮮さを伝えられれば成果と思える「Better路線」。
もう少し頑張れそうなら
🅱️売り込み相手にとってプラスになれそうな提案を入れる「Best路線」
上記のどちらかを目指したいです。

打ち合わせ前にあなたがやっておくと良いのは?

一番のおすすめは、ごりっぱに打ち合わせにいらっしゃる前に、あなた自身で売り込み相手と直接お話して、実際に感想や希望を聞いておくことです。
そうすればごりっぱ来店時の打ち合わせで選択肢や発想が爆増えします。

❷の新しいニーズの提案に向かいたい場合は、売り込み相手に軽い質問(バラエティなのに怖い声とかどう?程度でOKです)しておけるとアイデアに繋がりやすいです。

なぜ軽くで良いかというと、ゴリゴリに質問しすぎると、売り込み相手を身構えさせてしまうと素直な感想が出づらくなってしまったり、次回売り込み時用のサンプルを作る時のハードルを上げすぎてしまい、あなたの足が止まってしまうかもしれないからです。「提案する時は共にゴキゲンで」が鉄則です。

ふんわりリサーチで、あなたにふんわり提案が生まれたら。サンプルにどんどん盛り込んでいきましょう。もちろんごりっぱもアイデア&ブラッシュアップでサポートします。

ふんわり提案の段階ですから、成果に結びつくかどうかは今のところはこだわらないで大丈夫です。そもそも新しい提案ってことは前例がないってことですから、未来のことを考えたってどうなるかは神のみぞ知ることです。

とにかく試すことを優先しましょう。それよりも、あなたがマゴマゴしてる間に「飽きられる/見限られるリスク」だってあります。試行錯誤を楽しみ、数を打って、新鮮さを保った者勝ちです。

一方、事情があってリサーチが難しいというかた。自宅でアイデアを持てる方法もたくさんあります。

例えば同じ原稿であっても、読み自体にアピール性を持たせることもできるかもしれません。たとえば同じ報道でも「朝昼夜での雰囲気の違い」や「チャンネルごとの雰囲気の違い」などについてあなたなりでOKですので、うっすら分析を試みておく。

さらに売り込み相手のHPやSNSを拝見して作品の傾向を掴んでおいたり、あなた以外のナレーターではどなたを使ってらっしゃるかなどを知っておくことも、発想に繋がりますよ。

そうすることでDay1打ち合わせ当日は、あなたなりの分析に基づくプレイ(それはすでに個性そのものとえるでしょう?)を、ごりっぱが持っている現場感覚と擦り合わせしつつ、演出やサンプル構成に盛り込んでいきましょう。

▼「<Q.2>どういう作りのサンプル?」の推薦スタイル▼

【セパレート】30秒程度のものを1個づつ
【1本繋がった構成】1分〜3分程度で効果音などでうまく繋いでるもの
【ジャンル絞り】ジャンルを絞ったもの


次回はStep4〜Step5の解説です。

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