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残念な職場のあるあるシリーズ(2)残念な上司たち

 本稿はシリーズ寄稿、残念な職場のあるあるの第二弾として、残念な上司を取り挙げます。

残念な上司の類型

 一口に残念な上司と言っても実際の内情には様々なあります。そこで以下、タイプごとにみていきましょう。

タイプI

 プレイヤーとしては優秀な成績を残してきたものの、マネージャーとしての能力が先天的に乏しいタイプ。プレイヤーとして優秀な人材がマネージャーとして優秀かどうか限らないことは、プロスポーツの世界でも当てはまります。これについては、まず任命者に問題があると言えます。多くの場合、任命者にとって単に実績があって都合の良い人材を安易に選んだことが要因です。
 それでもマネージャーとしての教育により後天的にある程度のレベルまでは知識で補える可能性はあるでしょう。しかしながら、それはあくまで机上で学んだものにすぎず、実際の業務での局面において臨機旺盛な判断が出来るまでに成長するかどうかは本人の意識の高低によるでしょう。例えば、生来鈍感な人に今すぐ敏感な人間になれと言ってもそれはどうしても無理なことです。

タイプII

 何となく人が良さそうなだけで選ばれたタイプ。これは人材の少ない組織に良くあるパターンです。人が良い=マネジメントも出来るものとして錯覚して任命した任命者に最大の責任があります。このタイプのマネージャーは、とにかく揉め事を避けることが最優先で、とにかくその場を表面上おさめるようとする傾向があります。さらにプレイヤーとしても決して優秀な部類に入っていない場合が多いでしょう。このようなマネージャーは、勤続年数に関わらず仕事の本質というものを理解していないので、相談してもトンチンカンな答えが返ってくるものです。このタイプのマネージャーは、そもそも労働意欲が低いので学習意識も低いです。

タイプIII

 自分は優秀なマネージャーだと勘違いしているタイプ。しかも上の上司からみて仕事が出来るように装っているため、プレイヤーとしても決して本質的には優秀ではない場合があります。このタイプは、部下に対する人使いが粗くマネージャーとしての能力も低いにも関わらず、更に上の上司からは何故か厚く信用されているため、結局その部下が酷使されざるを得なく疲弊させられ、クラッシャー型の上司とも言えます。しかも、どんなに丁寧に説明して提案しても問題の本質が理解されないためいつまで経っても解決の方向に進みません。

タイプIV

 部下が何か質問や相談したときに同じものでもその時によって回答が異なってくるタイプ。平気で自ら前に言ったことを覆してくる上、それを指摘すると感情的に強く反発してくる場合もあります。このようなタイプのマネージャーとは、いつ何に対して何を言ったか明確にするために極力メールを使ったコミュニケーションをお勧めます。

タイプV

 部下を見下すタイプ。このタイプは、組織の方針や自分が考えることが全て正しいと考えるので、部下から提案を受けることを嫌い、どんな建設的な提案であっても自分の落ち度を指摘する個人攻撃だと受け止められてしまうため、たいへん厄介です。また、感情的にもすぐに逆上しやすくパワハラ上司予備軍とも言えます。

タイプVI

 上記のタイプI〜Vの2つ以上を同時に併せて持つタイプ。ほとんどの残念な上司は、上記タイプを組み合わせたタイプと言えるでしょう。これらの特性にさらに、イエスマン気質が加わる場合もあるでしょう。トップダウン指向が強い組織にはその傾向が強いでしょう。

残念な上司の付き合い方

 上述の残念な上司はどのような会社や組織にもいることでしょう。ここで挙げた以外の類型や亜種もあるでしょう。部下から見てどんなに気に食わない上司だとしても残念ながら上司を選んだり排除することは出来ません。現実的な対処方法としては、程よい距離を保つことではないでしょうか。どうしても何らの連絡が必要な場合は全てメールで済ませるなど、極力ストレスのかからない形を模索していきましょう。また、上司の残念な特性を自分の中で上記のように言語化することによって一種の悟りのような諦めもつきやすいでしょう。それでも実害が生じてどうしても我慢が出来ないということであれば、異動や転職などの可能性の準備も備えておきましょう。

まとめ

 上述のような残念な上司の存在は、そもそも任命した上の上司や組織体質に問題があります。そのような中で残念ながら唯一変えられることは、ご自分の思考や行動しかありません。その中では、最終的にはその組織を離れる可能性も頭の片隅に置いて行動していきましょう。

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