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Windows 11 は軽い?

2月はじめにパソコン系のニュースサイトなどで記事になっていた Windows 11の軽量版「Tiny11」というもの、興味はあったものの、動作確認を行う環境を確保し難かったこともあって、記憶にとどめていただけでした。

そんな「Tiny11」の公開から 2週間余りが経過したことで、日本語環境で実際にインストールして確認してくれた方が何人も情報を公開しておられます。

必要要件を満たしていない古いパソコンでも動作

Microsoft が公表している Windows 11 のインストールに必要な要件を満たしていない、古い仕様(スペック)のパソコンでも、「Tiny11」であればインストールできることを実際に確認されています。

  • 正規の Windows 11 Pro から「Tiny11」を提供している NTDEV 氏が不要と判断したモジュール(ソフトウェア、機能)を削除したものなので、利用するためには正規の Windows 11 Pro のライセンスが必要。

  • 初期状態では、インストール作業も英語環境となるが、記事の内容に沿って操作すれば、日本語環境になる。Web ブラウザも、初期状態では削除されている。

  • 必要要件を満たしていない仕様のパソコンでも動作した。

しかしながら、冒頭の紹介記事でも

例えば、.NETやドライバ、セキュリティ定義の更新プログラムはWindows Updateからインストールすることが可能なものの、NTDEV氏は「サービス対象外」としています。

たった2GBのメモリで動く軽量版Windows 11の「Tiny11」登場 - GIGAZINE

この記事でも

Tiny11は今後セキュリティアップデートがどうなるのか分からないので、この先も長期間使うのは危険でしょう。この点はくれぐれもご注意ください。

Tiny11を使用してみて気が付いたこと | OTONA LIFE | オトナライフ - Part 4

となっているところが気になります。

以下の動画では「日本語環境でプロパティが表示されない(8:10 あたり)」という不具合も確認されているようです。

業務として使うなら…

前述のように、この「Tiny11」での動作を保証してくれる人は誰もいません。うまく動作しなくても、誰にも助けを求められません。自己責任で使うしかないのですが、業務として利用するパソコンがそんな環境でもいいのでしょうか?

このような「Tiny11」が取り上げられる要因は、Windows 11 を動作させるために必要な要件が高く、これまで Windows 10 で利用できていたパソコンであっても、Windows 11 にアップグレードできないパソコンが多く出てきているからなんだと思います。

2025年 10月 14日に訪れる、Windows 10 のサポート終了に向けて、最善なのは必要な要件を満たしたパソコンに更新することなのでしょう。
業務で利用するパソコンを更新せず、古いパソコンのままで「Tiny11」をインストールして使うくらいであれば…

  1. ネットワークから隔離した専用システムと位置付けて、古い Windows のまま使う

  2. それぞれのパソコンでの動作を保証してくれているわけではないが、ChromeOS Flex をインストールして使う

の方がいいんじゃないか、と思います。

作った  NTDEV 氏も業務で利用することを想定しているのではなく、

  • Windows の必要要件が上がっていることへの提起

  • Windows の不要なモジュールを削除することでのシェイプアップ

といったところに目的があるんだと思います。
「Tiny11」も、初期状態では Web ブラウザ(Microsoft Edge)もインストールされていないようなので、Windows アプリケーションが動作することを目的としているようにも感じられます。それが目的なら、古い Windows のままでもいいんじゃないでしょうか?

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