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歌舞伎はじめに「棒しばり」を勧めたい

「歌舞伎」に興味がある人は意外と多いです

日本の伝統芸能の中でも、テレビやメディアへの露出が多いと思います
NHKの舞台放送はもちろん、ドラマや映画、俳優密着のドキュメンタリーetc
「半沢直樹」や24時間テレビの海老蔵さんのパフォーマンスで興味を持った、という方もいらっしゃるでしょう

でも実際に観に行くというのは、ちょっと敷居が高いだろうし、ご時世的にもファンである私でも勧めづらい

そんなニーズを汲み取ったのかな?
松竹が有料で歌舞伎のオンデマンド配信を始めると発表!
https://spice.eplus.jp/articles/274428

いくつかの作品が配信されますが、歌舞伎はじめにオススメしたいのは「棒しばり」という作品です。

その理由は
・分かりやすいストーリー
・コミカルな掛け合い
・アクロバティックな踊り
→子どもから大人まで楽しめる作品!!

これからそのワケを、難しいことはすっ飛ばして解説します


「棒しばり」とは?

同名の狂言をもとにした作品です。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=32&v=SpOrGER5nHk&feature=emb_title

(動画の前半部分のみ)

登場するのは、大名とその家臣である太郎冠者と次郎冠者

実はこの2人、お酒が大大大好きで、大名の留守中に家の酒をこっそり飲むほどの酒豪

これに頭を悩ます大名は、自分の留守中に紐で縛りつけることにします。
太郎は後ろ手に縛り、棒術が得意な次郎は棒に縛りつけます。

縛られた2人ですが、逆により一層飲みたくなる…と酒蔵へGO!

酒蔵の鍵を開け、あの手この手で酒を飲みまくります

そうすると楽しくなってきちゃうんですよね笑
縛られた状態で踊り出し、水分補給に酒を飲み、また踊る…

そうこうする内に、大名が帰宅
もちろん怒られますが、完全に酔ってしまってる2人
大名の一言に喧嘩を振ってしまい、最後は大名と家臣で、トムとジェリーよろしく、追い回す中、幕が降ります

…と言っても「歌舞伎って言葉難しいんじゃない〜?」と言われるのは、いつものこと

「棒しばり」に関しては全く難しくありません!

笑いっぱなしの40分

昔の言葉とはいえ、話されるのは日本語
一言一句は分からなくても、言いたいことが分かれば問題なし!

「すゑひろがりず」というお笑い芸人をご存知でしょうか?狂言を取り入れた漫才をしてる芸人です
https://www.youtube.com/watch?v=qa3kGdWKrBQ&app=desktop

「棒しばり」の言葉は、彼らの言葉をもう少しきちんとさせたもの、と言っていいでしょう!(やや無理やりなのは認める)

また言葉は分からずとも、芝居でカバーできます

笑顔で出て行く大名に対し、しょんぼりする2人

酒蔵が開いた時のドヤ顔

縛られた状態で何とかして飲もうと、一休さんばりに奮闘する姿

全身で感情を表現する姿は何から何まで滑稽で、最後までゲラゲラ笑えます
私は笑いすぎて、いつも涙目になります…

そして、この作品により華を添えるのが踊り
先ほどの動画にも一部ありましたが、アクロバティックな踊りが見どころです

踊りの腕の見せどころ

もともと「手をつかわずに如何に踊れるか」が作品を作るきっかけになったと言われています(馬鹿なのかなんなのか)
コミカルさの中に、踊りとしての美しさが必要とされるため、今まで「踊りの名手」と呼ばれる役者が出演してきました

先ほどの動画では、十八代目中村勘三郎さんと十代目坂東三津五郎さんという、今は亡き踊り手の名コンビが出演
因みに今回の配信では、その息子たち六代目勘九郎さんと二代目巳之助さんが出演されてます

舞台狭しと踊る姿は見応え抜群

もちろん振りや音楽に1つ1つ意味はありますが、なんせ2人とも酔っているし、縛られているため(笑)、踊りもちょっと可笑しい
なので「うわ〜〜すご〜〜〜い」と思っていただけるだけで、オタクは泣いて喜びます(ホントに)

まとめ

通信環境とまあまあのお金さえあれば、おうちで歌舞伎が見られます

おうちなら何をしながらでも大丈夫ですよね

子どもがワイワイしちゃっても良し

ツッコミながら見ても良し

酒の肴にしても良し(?)

思い思いのリラックスできる状態で鑑賞してください

ついでに笑いによる健康効果もゲットできます!


これを機に1人でも「見てみようかな」から「見てみる!」に移っていただけたら、1オタクとしては、とっっっっても嬉しいです!










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