見出し画像

フリーランスは技術だけあっても成立しない

クリエイティブな仕事をいかにビジネスにできるかについて、自分の経験を基に書いています。

フリーランスのクリエイターは、技術だけあってもビジネスとして成立しない現状があります。ただ、無いのも困りますので、このバランスになりますが、個人的な経験から判断しますと、「技術3:その他7」の構図のような気がします。

クオリティーというのは、案外人によって感覚が違い、自分が良いと思っても他の人が良いと思うことはありません。またクオリティーはすごく抽象的でここだけのアピールではそんなに反応は良くありません。クリエイティブな仕事の方のホームページやSNSを見ると「クオリティーの高さに自信があります」とか「クオリティー重視」みたいな表現をされているのを見かけます。

果たして、クオリティーの高さとは何を指すのでしょうか?

クオリティーはあくまで自分主観で技術を指していると思うのですが、第3者にはとても伝わりにくいところだと思います。

知人のヘアメイクさんから聞いた話ですが、写真カメラマンの方で普段はプロのモデルを撮影されているようで、その方が、ある専門学校の学生を撮影する際に、素人の学生にいきなりカメラを向け「笑顔で」と言ったらしく、学生は普段から撮影に慣れているわけでは無いので、いきなり「笑顔で」と言われても笑顔ができるわけではなく、緊張する一方で顔がこわばったり不自然な笑顔になったりしていたようです。

確かに普段はプロのモデルを撮影しているので、プロのモデルはカメラを向けられれば自然に笑顔ができるようになっています。それが仕事なので当たり前なのですが、学生は素人でそんな経験もなく不自然になるのが当たり前なのです。プロのモデルを撮影しているカメラマンということで、確かにクオリティーは高いと評価をされると思いますが、素人の学生を撮影した写真は散々だったと聞きました。

技術はあるかもしれませんが、学生から笑顔を引き出して撮影する能力はなかったようです。これが「その他7」になるのです。なので技術だけでは成立しないというのがこういうことを指します。

クリエイターの中で、ズバ抜けて桁違いのクオリティーを持っている方もいると思いますが、多くはどんぐりの背比べで、仕事の依頼があるか無いかの差は、些細なことですがこういうところではないかと思っています。最低限の技術と要求されているものが何かをキャッチし、それに答えることができるのが、依頼が増える方法ではないでしょうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?