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食物アレルギー持ちの娘が教えてくれた人生の豊かさ

娘は、小2になりましたが、複数食材で重めのアレルギーを持っています。病院に通いながら経口摂取治療を進め、命に係わるほどの重度のアレルギー症状が出る食材は少しずつ少なくなってきましたが、小麦、乳、山芋、くるみ、カシューナッツ、キュウイはまだ完全除去の生活です。

家庭内の食事は娘に合わせて問題なく過ごしているのですが、外食は食べられる場所が限定されます。

とはいえ今は、アレルギーに配慮してくれる場所や健康意識が高まりからヴィーガンやグルテンフリーを行うところも増えています。なので外食も下調べを入念に行い行っていました。

しかし今年の初めに、外食時に誤って小麦を食べそうになった経験から外食への恐怖心が増幅し、私が作ったご飯以外は怖くて食べられない状況になっています。

正直、負担が増え面倒に感じることが多くあります。

お出かけする際は、デパ地下でちょっといいおにぎりを買ってお庭やベンチで食べることが定番に。しかしこのコースにも飽きが…。そのため先週末に原宿にお出かけをする際は、お弁当を作って代々木公で食べることにしました。

暑い日だったのですが、木陰はとても気持ちよく、自然の風と、都会でありながら見える緑の風景に、「気持ちいいね~」と娘と言いながら穏やかで五感が潤ういい時間が過ごせました。


代々木公園にて。とても気持ちよかった。

娘も私も安心できるご飯で、自然の気持ちよさを感じながら過ごす贅沢な時間。

娘がアレルギーではなかったら、自分に負担がかからないことを優先していただろうと思います。未就学児とのピクニックであれば別ですが、小学生になった娘とのお出かけでわざわざお弁当を作る選択は私はしなかっただろうな。むしろ外食で美味しいものを食べようとしていたはず。それはそれで幸せなのですが、普通なら選択しなかった体験の中で気づいた幸せの形に喜びがありました。

不自由さの中から見つけた幸せ。

こんなところに自分の気持ちが満たされる体験があったとは!
新しい発見に愛おしさが生まれたのです。

面倒なことや不快に感じること、ネガティブな感情が生まれることはできれば避けたいですし、直面すると「あ~嫌だな・・・」という気持ちに囚われてしまいがち。

でも、新しい幸せの形に出会えるチャンスでもあると気づかされました。

娘がアレルギーであることが判明した当初は、調理に手間取ったり、不自由さに溜息をつきたくなることもありました。しかし気が付けば私もグルテンフリー生活になり(私は外食では食べます)、成分表を確認していく中で添加物への意識も高まり、市販のお菓子では食べられるものが限られるので手作りお菓子が増え、家族全員が健康的な食事が当たり前になり快適に過ごしていますし、毎日の食への幸福感が以前よりも高まっています。

自分ではコントロールできない思いがけない困難さに遭遇するとき、克服した先に新しい幸せの形に気づけるのだと思います。とはいえ、渦中は苦しいのですが…。
でもその苦しさが行動に駆り立て、行動の中で新しい光を見つけていくんだろうなと思います。そう思うと、苦しさにある時も光を信じて少し頑張ってみようと思えるかもしれない。そんな気づかされた先週末の出来事でした。

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