アラサー女が痔ろうの手術をした話③

前回

手術直後

ウトウトしながら過ごしていると、看護士がちょこちょこやってきて血圧測定をしたり点滴を替えたりと色々してくれた。特に問題はないようだった。

そのうちだんだん下腹部が重たくなってきた。張っているような、生理痛のような痛みもある気がする。尿意はないが溜まってる感じ。ナースコールをすると看護士がすぐにやってきて管を通された。感覚はない。
「ちょっと時間かかると思うのでまた来ますね」
普段の排尿なんて一瞬だけど管で採ると時間がかかるもなのか?と思いながらも「はい」と返事をする。

しばらくすると、下腹部の張りがなくなった気がした。あれは尿意だったのだな、と思っていると戻ってきた看護士が管を外してくれた。
「たくさん出ましたよ~700位ですかね」
とにこやかに言われて思わず「えっ?!」と声が出た。持ち上げられたボトルの中には確かにたくさんの水分があった。
「点滴してますからね~」
そう言われて納得する。私の膀胱にはそんなに容量があったのかと新たな発見をした気がした。

そうこうしている内に昼になり、水分補給が許された。起き上がってはいけないため、予め自分で用意しておいたペットボトルにストローをさして枕元に置いてもらう。ついでに痛み止めのカロナールを飲んだ。
足が曲げられるくらいになってきた。

麻酔切れ

15:00
ほんのりジワジワと痛みを感じ始め、やがて痛みで変な汗が出てきた。痛み止めは飲んでいるのにこれか、と絶望を感じる。うっかり大きなささくれを剥いてしまったときのような種類の痛みが何十、何百倍にもなって肛門にあるような感じだった。
もう眠ることはできず、ひたすら痛みに耐えた。

16:00
自分でトイレに行くことが許された。まだ少し足が鈍い感じがしたが、手を借りて歩くことができた。
トイレに行くと、自分が使い捨てのふんどしのようなものをはかされていることがわかった。
傷のあたりには中に綿の包まれたガーゼのようなものが貼られ、その上からお産パッドが張り付けられていた。手術の時に当てられた感覚のあったふんわりしたものはこれだったのかと理解した。

それらを外し、便座に座る。
だが、あまりの痛さのせいか排尿した瞬間ものすごい気持ち悪さと眩暈のような感覚があった。扉の前の看護士に声をかけ、手伝ってもらいながら後処理をし、自分のパンツを穿く。
ベッドに戻り再度カロナールを飲んだ。

18:00
痛み止めが効いている感覚がなく、痛さが全然変わらなかった。
ナースコールで訴えると、麻酔を打ってくれることになった。お尻に注射をされる。注射なので痛みは多少あったが、手術部分の痛みに比べればどうということはなかった。
痛みはすぐにひいてきた。5分もするとすっかり眠くなってきて、そのまま眠った。

23:00
痛みで目が覚める。少し我慢してみたが、ただ変な汗が出てくるだけだった。
トイレに行きたくなったので自力でトイレへ行ったが、またしても排尿した瞬間気分が悪くなった。座っているのも無理だと感じる程で、トイレの中からナースコールをする。またしても手伝ってもらってなんとかベッドに戻ることになった。
また痛みが辛い旨を伝えて再度麻酔を打ってもらう。

「朝になるとぐんと楽になりますからね」
と、声を掛けてくれる。あと数時間。
少しだけ気が楽になり、そのまま再度眠りについた。


~④へ続く~

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