見出し画像

1年間で不妊治療にかかった費用を計算してみたら収支がプラスだった話

今年も確定申告のシーズンが近づいてきていますね。
私はサラリーマンですが、ふるさと納税や医療費控除、副業の不動産事業の収入などもあり、毎年確定申告をしています。

特に不妊治療クリニックに通い始めたのは2023年1月なので、2023年の1年間で不妊治療によってどれくらいの医療費が追加で掛かり、控除がどれくらい効いてくるのか?とても気になっていました。

何かとお金が掛かるイメージのあった不妊治療ですが、2022年4月からの保険適用により、生命保険の保険金がおりたり、先進医療に対する自治体の助成金、会社の健保の高額医療控除で後から給付を受けられたりして、一時的なキャッシュアウトはあるものの、最終的な収支はプラスになっていることに気付きました。
少しでも不妊治療を考えられている方の参考になればと思います。

1年間に不妊治療で掛かった金額は約57万円

治療の内容としては、2023年1月から4月まで計4回の人工授精をした後、3ヶ月間妊活を小休止し、7月に卵管造影検査を行いました。
8月から体外受精にランクアップ、採卵・胚移植を行いましたが9月に子宮外妊娠が判明し緊急手術・卵管切除をしたためまた妊活をストップ。
12月に2回目の体外受精を行い妊娠判定で陽性が出ました。
これらの治療が1年間の不妊治療の医療費として含まれています。

<2023年不妊治療費用>
内容:
 -人工授精 4回   1回あたり9220〜11980円(薬の量によって上下?)
 -卵管造影検査 1回                         22,000円
 -体外受精①(採卵〜胚移植)        159,450円
   -子宮外妊娠による入院              270,370円
 -体外受精②(胚移植のみ)             66,860円

総額・自己負担金額:                   570,350円

一方、保険金や助成金で還付を受けた額は約70万円

それに対して保険金や各種助成金などで最終的に払込みを受けたお金は約70万円でした。主に保険金と健保の高額療養費の払い戻しで実質プラスになるんだなぁと知りました!
12月に実施した体外受精2回目の支払いに対する高額医療給付金がひょっとすると入るかもしれないですが、それを除いても収支プラスになっています・・・。

<2023年不妊治療 保険金・助成金>
内容:
 -生命保険保険金(人工授精4回、体外受精1回、入院1回) 350,000円
 -体外受精先進医療助成金(タイムラプス)            21,000円
  -健保高額医療給付金(8月・体外受精1回目)         104,400円
  -健保高額医療給付金(9月・入院)            228,000円     
保険金・給付金総額:                   703,400円    

最終的な自己負担額は-13万円(収支プラス!!)

よって、2023年1年間の妊活に掛かった自己負担額は-13万円とまさかの収支プラスに終わりました。不妊治療を終えてからの妊婦検診や出産に際してもなんだかんだお金は掛かるので、経済的な負担は軽くなるに越したことはないですよね。
もちろん通院の往復の交通費や通院時間、毎度診察するのに待ち時間が1−2時間ありましたので、そういった手間をコスト換算すれば結構重い負担ではありましたが、経済的な負担がほぼないと思えば気持ちは楽になりますね。

総額・自己負担金額:                 570,350円
保険金・給付金総額:       -703,400円
実質負担額                             -133,050円

それでは、私が2023年の不妊治療でとても助かったこれらの保険金・助成金について詳しくお伝えしていきます。

<ポイント①>女性特約付き生命保険の恩恵を受けまくった


不妊治療が2022年より保険治療適用になったことで、私がもともと入っていた生命保険でも不妊治療が保険給付の対象になり、今回の不妊治療で大きく保険金の恩恵を得られました。
(月々4500円程度の掛け金で加入7年目位なので、累計支払額37万円程度のほぼ全額が今回の不妊治療の保険金として返ってきた計算です・・・すごい!)

私が入っている保険では人工授精1回あたり25,000円、体外受精時は75,000円、入院・手術時は150,000円の保険金が申請から1週間くらいですぐに払い込まれたので、金銭面はもちろんのこと、精神面でも安心感が得られて、大きく支えてもらった気がしました。
(人工授精に至っては自己負担12,000円に対して保険金が都度25,000円下りるので、やればやるほど利益が出てしまう状況でした笑)
ひょっとすると皆さんが入られている保険でも給付対象となっている可能性があると思うので、ぜひ保険証書を確認してみてください。

<ポイント②>自治体の助成金も申請する価値あり

体外受精を始めた時に、治療の都度数万単位で飛んでいく出費に不安を覚えたので、自治体のホームページなどをくまなくチェックして、申請できる助成金がないか確認しました。
(不妊治療のクリニックではこういう金銭面での助成金など一切教えてくれなかったので、これから始められる方は是非チェックしてください!)

すると、私の住んでいる東京都のホームページの中に、先進医療の7/10を助成してくれる助成金制度があることに気付き、体外受精の際に対象となる治療(タイムラプス)があったため、申請をしました。
それ以外にも東京都では、不妊検査や人工授精などの治療について50,000円を上限に助成金が降りる助成金があったようなのですが、これは申請の期限を過ぎてしまっており、申請しそびれてしまいました。
治療開始から1年以内、40歳未満であれば申請できるようなので、第2子の妊活開始時には忘れず活用したいと思いました。

<ポイント③>健保の高額療養費の払い戻し制度で救われた

高額療養費とは、同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻される制度です。自己負担限度額は収入水準によって異なりますが、健保によっても個別に定められた基準が存在する場合もあるので、個別に健保に確認すると良いかもしれません。
私の場合は、採卵から胚移植まで初めて行った1回目の体外受精(8月)と、子宮外妊娠での緊急入院費用(9月)が上限額を上回っていたため、上限額を超える費用が後から払い戻されました。
(医療機関からのレセプトを受けてから計算が行われ3−4ヶ月後に払い戻される制度なので、忘れた頃に口座に大金が振り込まれていてちょっとお得な気持ちになったりします笑)
こちら、1年のうち3ヶ月以上この上限額を上回る月があった場合には、4ヶ月目から上限額がさらに引き下がるようなので、一定時期に高額な治療が続く際には更に救われる制度だなと思いました。

<ちょっと後悔>不妊治療にクレカを使いたかった

上記に加えて少し後悔しているのは不妊治療時にクレジットカードを活用できる医療機関を選べばよかった、という点です。
私のクリニックは頑なに治療費は現金onlyの支払いだったので、体外受精の時期の診察では都度5万円〜10万円程度の現金を持ち歩かなくてはなりませんでした。採卵の卵の数や状況によって金額が上下するので、辛い治療の終わりの会計時に手持ちの現金が足りなくて、惨めな思いをしながらATMまで現金を下ろしに行ったことも何度かあります。(治療も辛かったのに大金が飛んでいく&その場で現金が足りないのが結構精神的なダメージ・・・)
これがクレジットカードOKの医療機関であれば、現金の持ち歩きも不要だしカードのポイントも貯められるので、精神衛生上よかったかも、と思いました。

日本の医療環境はなんだかんだで恵まれている!日本のカップル達は不妊治療がんばろう!!

何はともあれ、今回は不妊治療にかかるお金のことについてまとめました。
不妊治療の1つの大きな不安要素であった経済的な負担も(払込までの時差はあるにせよ)保険治療の開始や様々な助成のお陰で随分軽減される仕組みができていて、日本の医療環境は捨てたもんじゃないな、不妊に悩むカップル達がんばろう!と思えたのが1年間の治療を終えての感想でした。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?