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住みます芸人が見た、お笑いの可能性

群馬でしか聞けない・見れない・会えない、アンカンミンカンのガリガリメガネのマラソン担当、富所哲平です。

さて、そもそも僕たちが群馬で活動することになったのは、
吉本興業が2011年にスタートさせた「あなたの街に住みますプロジェクト」という企画がキッカケです。
これは全国47都道府県それぞれに芸人を住まわせて、地域を笑いで盛り上げるというプロジェクトで。これは11年経った現在も続いていますし、都道府県によっては芸人が交代していたり3~4組いたりもします。なんと今ではアジアの国々で活躍するアジア住みます芸人もいます。

たとえば普通の会社が海外に支店を出そうと思ったら、
土地を買って、建物を立てて、人を雇って、リサーチかけてと、
莫大なお金がかかるところ、
この住みますプロジェクトでは
「売れていない芸人を送り込んでダメだったら、そいつのクビを切っちゃえばええんや、がはは」
ってビジョンを聞いた時は、ゾッとしながらも
「さすが吉本。おもしろい会社だな」と、思いました。

そんな吉本興業のディストピア的企画である『住みますプロジェクト』に乗っかったおかげで、結果的に僕たちは、吉本芸人6000人分の1人から、47県分の1組になれたわけです。

住みます芸人になっていなかったらやれていない仕事ができたり、出会いがあったり、多くの景色を見ることができて、たくさんの経験を得ることができました。そして、一番にありがたかったのが、大好きなお笑いのさらなる可能性に気づけたことです。

お笑いの新たな可能性とは

住みます芸人の活動を通してお笑いで地域と向き合ってきた事で、どうやら”芸人”と”住みます芸人”は、似て非なる職業だと気づき、今まで見えなかったお笑いの新たな一面を発見しました。
僕たち住みます芸人にしかできないお笑いは何なのか?
地域で活動したから、ステージの上のお笑いだけでなく、
人と人だったり、人と地域だったりをつなぐ、
接着剤としてのお笑いや緩衝材としてのお笑いなど、
お笑いの地域に対して果たしうる可能性を拾うことができました。
芸人をやってきたから、当たり前に縛られることなく、
人とは違う視点で、地域の楽しくないところ、エンターテイメントが足りていない部分、いわゆる取りこぼしが見えました。

あとはもう僕たち住みます芸人にしかできない未知なる挑戦が目の前にあるだけです!まだまだやれます!がんばります!

※2020年 上毛新聞オピニオンの記事を加筆修正

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